もちろん、見知った単語や文法が少なくて読みにくかったり、文章自体がわかりにくい構成で書かれてあったり、「評論系だと思ったら物語形式だった」といった勘違いで時間を食ってしまったりといった原因もあります。
それ以外にも、その文章の内容が自分の知らない内容や、考えたこともない内容だと、長文の内容を理解できずに終わってしまうことがあります。
これは母国語の文章でも同じことが言えます。
例えば私の場合、「道具は使いこなすと身体の延長になる」という文章を見た時、意味を一切理解することができませんでした。
ただ、よくよく考えれば当たり前のことです。例えばテニスラケットをはじめて持った人はうまくラケットにボールをあてることができないですが、慣れてくると次第にラケットにボールをあてることができるようになります。まるでラケットを身体(この場合、腕や手)の延長のように、自由に使うことができるわけです。
このことについて考えたことがあるのであれば、内容はすっと頭に入ってきますが、そうでないならまずその意味を理解しなければなりません。
しかも外国語となると、翻訳しながら意味をとるわけですが、翻訳する方に意識が傾いてしまい、内容の理解は話半分で終わってしまいます。結果、翻訳はある程度できても内容の理解があまりできていないがゆえに立ち止まってしまい、よくわからないまま長文を読み進めることになるのです。
これを解消するためには、「一つ一つの英文をちゃんと理解すること」と、「複数の英文にふれて慣れておく」ことが重要です。そういった勉強の積み重ねによって、読みにくい文章は確実に減っていくはずです。
もし試験中に意味のわかりにくい文章に出会ってしまった場合は、次へ次へ読み進めるだけでなく、「これってどういうことだろう?」と一度立ち止まってみることも必要かもしれません。ただし試験は時間制限もありますので、ほどほどにしないといけないのが辛いところですが…。