基礎問
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自己誘導起電力
自己インダクタンス2[H) のソレノイドコイル、
電流を制御できる電源,抵抗値 10 [2] の抵抗,内
部抵抗が無視できる電流計およびスイッチを図1に Q
示すようにつないで,同路をつくった。
電源を制御して回路に流れる電流を、図2のよう
に時間変化させた。ただし、電源から点Pに向かう
電流を正とする。
(1) 時刻(0<t<1[s])のとき,ソレノイドコ
イルに生じる誘導起電力の大きさを求めよ。
(2) 時刻t=0.5 [s] のときの電源の出力電圧
(両端の電圧)を求めよ。
ソレノイド
ソレノイドコイルの誘導起電力の時間変化を,横軸を時刻tとして図示
抵抗
電源)
図1
電流I(A)
21
0
一時刻t()
図2
せよ。ただし、点Pに対して点Qの電位が高いときを正とする
(東京電機大·広島大)
●自己誘導起電力 コイルに流れる電流が変化すると
精
講
を貫く磁束が変化することにより,コイルに誘導起電力があ。
する。これを自己誘導起電力といい、その大きさは電流の時間変化の如へ
4t
に比例し、その比例定数Lを自己インダクタンスという。
自己誘導起電力:V=-L-
dt
起電力の向き 電流の変化を妨げる向き
●相互誘導起電力 電流が変化するコイル(1次コイル)の近くに別のコイル(o
次コイル)があるとき,2次コイルを貫く磁束の変化により,2次コイルに発生
する誘導起電力カを相互誘導起電力という。誘導起電力の大きさは,1次コイル
の電流の時間変化の割合号に比例し、その比例定数Mを相互インダクタンス
という。
相互誘導起電力: V=-M
dt