[10] 枝酸に関する次の文章を読み, 下の各間いに答えよ。
核酸はミーシャーによって白血球の核から発見され, その後, 核酸の一種である DNA が
遺伝子の本体であることが明らかとなった。ァ1個の体細胞の DNA 最は、ヒトの肝臓の場合。
約6×10-2gであり,このことからヒトの精子は約1×10-12gの DNA を含んでいると推
察される。また, ヒトの肝臓のDNA に含まれる塩基を調べてみると, 約30%がアデニンで
あり,このことからグアニン含量は, ヒトの肝臓の DNA では約|2%, ヒトの精子の DNA
では約3%であると推察される。 DNA を単離する目的で, 以下のような操作を行った。
まず,ニワトリの肝臓をすりおろし, DNA と混在しているタンパク質を除きやすくするた
めにトリプシンを加えた。次に食塩水を加え, 5分間煮沸した。 煮沸後の溶液をろ過した後,
を加え,この操作を何度かくり返してィ繊維状の沈殿を得た。
(1)上の文中の1~ 4に当てはまる最も適切な語句や数値を答えよ。
(2)ヒトのゲノム(染色体数 23 本)の総塩基対数は, 約 30 億である。ゲノム全体で塩基組
成に違いがないとした場合, 1000 塩基対分の DNA の重さ (g)はどれくらいになると計算
されるか。下線部アの記述を参考にして, 最も適切な数値を答えよ。
(3)下線部イのニワトリの肝臓から得られた沈殿について, およその重さを調べたところ,
細胞1個当たりにしてヒトの肝臓の場合の半分に達しなかった。この結果から推察され
ることとして最も適切な記述を, 下のア~オから選べ。
ア、ニワトリの肝臓では, 半分以上の細胞が分裂中である。
イ.ニワトリの方がヒトより肝臓の細胞が多い。
ウ、ニワトリのゲノム中のアデニンとチミンを足した量は, グアニンとシトシンを足した
量の半分以下である。
エ,ニワトリのゲノムサイズは, ヒトの半分以下である。
オ、ニワトリの遺伝子数は, ヒトの半分以下である。