Chinese classics
高中

源氏物語の『夕顔』についてです。
どなたか詳しい方教えてください。

I 問三 次の「文章=」は、本文の※でも言及されている『源氏物語』「夕顔」の一節である。当時の貴族 (とくに女性)にとって、なぜ『源氏物語』は人気があったのか。その理由を考察せよ。ただし、「文一 章=」から考察の根拠となる箇所を適切に引用すること。
るなめり」と、せむかたなき心地し給ふ。 文章= 紙需持て参れり。右近も動くべきさまにもあらねば、近き御凡帳を引き寄せて、「なほ持て参れ」とのたまふ。例 ならぬことにて、御前近くもえ参らぬ、つつましさに、長押にもえ上らず。「なほ持て来や、所に従ひてこそ」とて、 これまでのあらすじ】 Sで山4e 十七蔵になった光源氏は、五月雨の降る宮中での宿直 (夜間動務〕の夜、頭 中 将(光源氏の正菱: 英 上の兄)たちと女性論を交わした。父である帝の妃·藤壷への秘めた思いに悩む光源氏は、この「W 夜の品定め」によって中流女性への関心を抱く。そんな折、夕顔の白い花が咲く粗末な家に女(夕顔)が 召し寄せて見給へば、ただこの枕上に、夢に見えつる容貌したる女、面影に見えて、ふと消え失せぬ。 「昔の物語などにこそ、かかることは聞け」と、いとめづらかにむくつけけれど、まづ、「この人いかになりぬる一 ぞ」と思ほす心騒ぎに、身の上も知られ給はず、添ひ風して、「やや」と、おどろかし給へど、ただ冷えに冷え入り さ て、息は疾く絶え果てにけり。言はむかたなし。頼もしく、いかにと言ひ触れ給よべき人もなし。法師などをこそ は、かかる方の頼もしきものには思すべけれど。さこそ強がり給へど、若き御心にて、いふかひなくなりぬるを見 住んでいることを知った。頭中将と関わりのある女性だと気づきつつも互いの素性も明かさぬまま、光 源氏は幼友達の惟光の手引きで女のもとに通い始める。八月十五日の夜、夕顔の家で過ごした光源氏は、 夕顔をひそかに近くの荒れ果てた廃院に連れ出した。うちとけた無邪気な様子を見せる夕顔を見ている 給ふに、やるかたなくて、つと抱きて、「あが君、生き出で給へ。いといみじき目な見せ給ひそ」とのたまへど、冷 うちに、光源氏は以前から交際していた六条御息所(先代の皇太子の起〕との気詰まりな関係を思い比一 え入りにたれば、けはひものうとくなりゆく。 ぺるのだった。 右近は、ただ「あな、むつかし」と思ひける心地みな冷めて、泣き感ふさまいといみじ。南殿の鬼の、なにがし の大臣脅やかしけるたとひを思し出でて、心強く、「さりとも、いたづらになり果て給はじ。夜の声はおどろおどろ 育過でるほど、少し寝入り給へるに、御枕上に、いとをかしげなる女るて、「己がいとめでたしと見たてまつるを ば、尋ね思ほさで、かく、ことなることなき人を率ておはして、時めかし給ふこそ、いとめざましくつらけれ」と て、この御かたはらの人をかき起こさむとす、と見給ふ。 し。あなかま」と諌め給ひて、いと慌ただしきに、あきれたる心地し給ふ。 明け方、ようやく到着した幼友達の惟光は光源氏を屋敷に返し、自分は夕顔の亡骸をひそかに東山の 物に襲はるる心地して、おどろき絵給へれば、火も消えにけり。うたて思さるれば、太刀を引き抜きて、うち置き 寺に運ぶ。夕刻に亡骸と対面した光源氏は、帰り着くと重い病になってしまった。 九月、快方に向かった 給ひて、右近を起こし給ふ。これも恐ろしと思ひたるさまにて、参り寄れり。 eSき ょう 光源氏は、右近を呼んで、夕顔の素性を知ることになる。 夕顔には、頭 中将との間に三歳になる娘 (玉 愛)がいた。この女性も十年後、光源氏の物語の一員として数奇な運命にさらされることになる。 「渡殿なる宿直人起こして、『紙傷さして参れ」と言へ」とのたまへば、「いかでかまからむ。暗うて」と言へば 「あな、若々し」と、うち笑ひ給ひて、手をたたき給へば、山彦の答ふる声、いとうとまし。 人え聞きつけで参らぬに、この女君、いみじくわななきまどひて、いかさまにせむと思へり。汗もしとどになり て、我かの気色なり。「物怖ぢをなむわりなくせさせ給ふ本性にて、いかに思さるるにか」と、右近も聞こゆ。「い ポーロ ト のちに、光源氏の夢枕に出てきた女性は六条御息 所の生霊 であったことが判明する。光源氏が自分 とはしだいに会う回数が少なくなり、一方で自分より身分が低い夕露と親密になっていくことを知った とか弱くて、昼も空をのみ見つるものを、いとほし」と思して、「我、人を起こさむ。手たたけば、山彦の答ふる 六条御息所は、光源氏を愛する気持ちが強いあまり、その嫉妬によって (本人の気づかないうちに)夕霧 を呪い殺してしまっていたのであった。 いとうるさし。ここに、しばし、近く」とて、右近を引き寄せ給ひて、西の妻戸に出でて、戸を押し開け給へれば 渡殿の火も消えにけり。 風少しうち吹きたるに、人は少なくて、さぶらふ限りみな寝たり。この院の預りの子、むつましく使ひ給ふ若き 男、また上童一人、例の随身ばかりぞありける。召せば、御答へして起きたれば、「紙燭さして参れ。「随身も、弦 打して、絶えず声づくれ』と仰せよ。人離れたる所に、心とけて寝ぬるものか。惟光朝臣の来たりつらむは」と 間はせ給へば、「さぶらひつれど、仰せ言もなし。暁に御迎へに参るべきよし申してなむ、まかではべりぬる」と聞 こゆ。この、かう申す者は、滝口なりげれば、弓弦いとつきづきしくうち鳴らして、「火あやふし」と言ふ言ふ、預 りが曹司の方に去ぬなり。 帰り入りて、探り給へば、女君はさながら臥して、右近はかたはらにうつぶし臥したり。「こはなぞ。あな、もの 狂ほしの物怖ぢや。荒れたる所は、孤などやうのものの、人を脅やかさむとて、け恐ろしう思はするならむ。まろ あれば、さやうのものには脅されじ」とて、引き起こし給ふ。「いとうたて、乱り心地の悪しうはべれば、うつぶし 臥してはべるや。御前にこそわりなく思さるらめ」と言へば、「そよ。などかうは」とて、かい探り給ふに、息もせ ず。引き動かし給へど、なよなよとして、我にもあらぬさまなれば、「いといたく若びたる人にて、物にけどられぬ
(ロ編艦) ない」と言って、右近を引き起こしになられる。 育を過ぎる頃、(光源氏は)少し寝入りになられたが、枕の上に、とても美しい感じの女が座っていて、 rとても不気味で、取り乱していて、気分が悪いものでございますから、うつ伏せになって臥せている 「私があなたのことをとても素敵だとお慕い申し上げているのに、お訪ねもして下さらず、このような特 のでございます。あなた様こそ、とても怖く思っていらっしゃるのではないですか」と(右近が)言う v に優れているわけでもない女を連れていらっしゃって、ご寵愛をなされているのは、本当に 癒 に障る と、「そうだ。どうしてこのような」と言って、(光源氏は夕顔の)様子をお探りになられると、息もし しつらいのです」と言って、自分の横の人(夕顔)を起こそうとしている夢をご覧になられた。 ていない。揺すって動かして御覧になられるが、ぐったりして、意識もはっきりしない様子なので、「ひ (光源氏は)魔物に襲われるような気持ちがして、目をお覚ましになると、火も消えていた。気持ち悪 どく子供っぽい人なので、魔性の怪異に正気を奪われてしまったようだ」と、どうしようもないという いとお思いになられて、太刀を引き抜いて、そっと横にお置きになって、右近〔夕顔のお付きの女房) 気持ちになられた を起こされた。この人も怖がっている様子で、参上して近寄ってきた。 (そのとき滝口の武士が)松明を持ってやってきた。右近も動けるような様子ではないので、(光源氏 たいま (光源氏は)「渡殿にいる宿直人 ((一晩中渡り廊下に控えている光源氏の家来〕を起こして、「松明をつ は) 近くの凡帳(部屋を仕切るカーテン)を引き寄せて、「もっと近くまで持って参れ」とおっしゃる。 けなさい」と言ってこい」とおっしゃると、「どうして行けるでしょうか。暗くて (施い)」と言うので、 いつもと違ったことなので、(滝口の武士は光源氏の)近くに参上することができず、控えているので、 「あぁ、子供のよようだ」と、少しお笑いになられて、手をお叩きになると、こだまのように応える声がし 敷居もまたぐことができない。(光源氏は)「もっと近くまで持って来なさい。遠慮も場所次第だ」と言 て、本当に不気味である。 って、召し寄せて御覧になられると、ちょうどこの(夕顔の)枕の上に、夢に現れたままの顔つきをし 誰もその音を聞いておらず参上して来ないので、この女君〔夕顔〕は、ひどく振るえて脅えて、どう た女が、幻のように見えて、ふっと消え失せた。 してよいか分からないと思っている。汗もびっしょりとかいていて、自分を見失っているような様子で (光源氏は)「昔の物語などに、このようなことは聞くものだが」と、本当に珍しくて気味が悪いが、 ある。「何でも怖がってしまうような性格ですから、どんなに怖がっていることでしょうか」と、右近も まず、「この女(夕顔)はどうなったのか」とお思いになる胸騒ぎがして、わが身の上の危険も振り返ら 申し上げる。(光源氏は)「とてもか弱くて、昼も空ばかり見ていたものだ、かわいそうに」とお思いに ずに、添い寝して、「ちょっと」と、お起こしになられるが、完全に冷たくなっていて、息はとっくの昔 なられて、「私が、誰か人を起こそう。手を叩くと、山彦が返ってきて、とてもうるさい。ここに、しば一 に絶え果ててしまっている。どうしようもできない。頼もしくて、どうしたらよいかと話して聞けるよ らく近くへいなさい」と言って、右近を引き寄せなさって、西の妻戸に出て、戸を押し開けられると うな人もいない。法師などは、このような時に頼みになる人のように思えるのだが。それほど強がって 渡殿の火も消えていた。 おられるのだが、(光源氏は) まだお若い考えであり、空しく亡くなってしまったのを御覧になると、ど 風が少し吹いていて、人気も少なくて、仕えている者たちは皆寝ている。この院の管理人の子供で、 うしようもなくて、ひしと抱いて、「夕顔よ、生き返ってください。とても悲しい目に遭わせないでくだ コ 仲良くお使いになっている若い男、そして殿 上 の童(貴族の息子。源氏の従者〕一人と、いつもの随身 さい」とおっしゃるが、冷たくなっていたので、生きている気配も段々と無くなっていく。 (貴族の身辺警護をする役人〕 だけがいた。(光源氏が)お呼び寄せになられると、返事をして起きてき 右近は、ただ「ああ、気味が悪い」と思っていた気持ちがすっかり冷めて、泣いて取り乱す様子は本 マ たので、「松明を灯して持ってきなさい。「仕えている者たちにも、弦打ちをして、絶えず音を立ててい 当に大変である。南殿の鬼が、某大臣を脅かした前例を思い出されて、気持ちを強く持ち、「そうはいっ るように」と命令を伝えよ。 人気のない所に、安心して寝ている者があるか。(幼な友だちの) 惟光が来 ても、死んでしまうことまではあるまい。夜の声は大げさに聞こえる。静かに」と教え論しになられて、 ていたようだが」と、お尋ねになられると、「ここに控えていましたが、ご命令もありません。早朝にお とても急な状況なので、ぼんやりした気持ちでいらっしゃる。 し 迎えに参上する予定だと申して、退出してきました」と申し上げる。この、こう申す者は滝口の武士だ ったので、弓の弦を本当に手馴れた様子で打ち鳴らして、「火の用心」と言いながら、菅理人の部屋の方 角へ去ったようだ (光源氏は夕顔のいる部屋へ)帰って入って、女〔夕顔〕のことをお探しになられると、女君はそのま まうつ伏せになっていて、右近も傍 らにうつ伏せになっていた。(光源氏は)「これはどうしたことだ。 あぁ、狂ってしまったかのような怖がりようだ。荒れた所には、狐などのような怪異が、人を脅かそう として、このように恐ろしく思わせるのだろう。私がいるからには、そのような怪異に脅されることは ト
源氏物語 夕顔

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