まず、結論から言うと「なむ」は係助詞です。
では、係助詞とは何だったかと言えば、文に新たな意味を添えるために、文末の単語を已然形にしたり、連体形にするものでした。
そして文末の単語とは、今回の文で言えば、「たる」なわけです。
つまり、「なむ」は係助詞だけれども、係っているのは「現じ」てはなく「たる」ということ。
ここで完了の助動詞「たり」の活用形は、 たら たり たり たる たれ たれ で確かに「たる」は連体形ですから、ちゃんと係結びが起きていることがわかると思います。
おそらく、質問者さんは係り結びが動詞にしか働かないと勘違いされているのではないでしょうか。
係り結びが働くのは動詞以外にも、助動詞、形容詞、形容動詞の可能性があります。
+α
活用形は下にある助詞や助動詞の接続から判断する方法もあります。