① 漢文を書き下し+現代語訳
書き下し文:
世の好醜、亦た何の常の有らんや。
現代語訳:
世の中の「好き・嫌い」(美的感覚)には、決まった基準なんてあるだろうか?(いや、ない)
② ポイント:反語表現
「何の常の有らんや」
この形は典型的な【反語】の形です。
「何〜や」=反語(〜だろうか、いや〜ない)
「常」=一定の基準
「有」=存在する
つまり、
「一定の基準があるだろうか?→いや、ない」
③ 選択肢を検討
a:世間に醜いものを好むものを好むような感情などいつでも存在するのであろうか。
→ ❌ 一見、本文の意味に近いように見えますが、「存在するのであろうか」という疑問になっており、反語のニュアンスが抜けています(本文は「いや、存在しない」という否定が本質)。
c:世間の美醜の判断は何にいつもよるべきであろうか。
→ ✅ これは本文の「一定の基準なんてあるだろうか? → いや、ない」と対応しており、「何によるべきか?(いや、よるべきものなどない)」という反語表現**になっているので正解です。