(1)母集団から無作為抽出された標本の独立性とその特徴について、 実際の例をもと
に考える。
いま,内容量 50g と表示された小袋が四つ入ったお菓子の袋(以下,「大袋」と呼
ぶ)があったとする。以下では,袋の重さは考えずに、お菓子の重さだけを考える
ことにする。四つの小袋に入っているお菓子の重さを, それぞれ X1, X2, X3, X4(g)
とし,各X; (i = 1, 2, 3, 4) は平均 (期待値) 51.0 標準偏差 0.3 の正規分布
N(51.0, 0.32) に従うとする。
このとき,Y=X1+X2+ X3 + X4 とおけば,各X; は互いに独立と考えてよいか
ら,確率変数 Y の平均は E(Y)=|アイウ 標準偏差は。 (Y)= I
計算できる。
オ と
ところで,大袋に表示されているお菓子の重さは50×4=200(g) である。 これ
と対比するために, 小袋に分けられていない四袋分のお菓子の重さを表す確率変
数 Z = 4X を考える。 ここで Xは正規分布 N(51.0, 0.32) に従うとする。
このとき, 確率変数の定数倍の平均と標準偏差についての関係式によれば、Zの
平均はE(Z)= アイウであるが,標準偏差はo (Z) =
カ
キ となり, 上
で求めた。(Y)の計算結果と異なる。この差は,X1,X2,Xs, X』 が無作為標本で
あり,各X; が互いに独立であることに起因している。
この例からわかるように、無作為標本の性質,すなわち, 確率変数が互いに独立
な同一の分布に従っていることを理解しておくことが重要である。
(数学II,数学B,数学C第5問は次ページに続く。)
(1) Y=X₁+X2+ X3+ X₁ = 1 T, YOTE(Y)
E(Y) = E(X₁+X2+X3+X₁)
A
= E(X₁)+E(X2)+E(X3)+E(X4)
= 4×51
= 204
X1,X2, X3,X』 は互いに独立であるから,Yの分散V(Y) は
V(Y) = V(X₁+X2+X3+X4)
=
B
V(X1)+V(X2)+ V(X3) + V(X4)
= 4×0.32
= 0.36
o (Y)=√0.36 = 0.6
次に, Z = 4X において
E(Z) = E(4X) C
=4E(X)=204
(Z)=0 (4X)
= 40 (X)
= 4×0.3 1.2
=