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基本 例題 44
背理法による証明
00000
(1)α 6 有理数で, 6=0 とする。 √2 が無理数であることを用いて,
la+b√2 が無理数であることを証明せよ。
(2)6が無理数であることを用いて、√2+√3 が無理数であることを証
明せよ。
CHART & SOLUTION
証明の問題
直接がだめなら間接で背理法
与えられた仮定から直接結論へ導くことが困難なときは, 背理法が有効。
背理法で証明する手順
1 仮定はそのままにして (1) では,「√2が無理数である」),
①
p.76 基本事項 71
結論を否定する (1) では, 「a+b√2 は無理数でない」とする)。
5058
2
計算や推論により、矛盾を導く。
(1)では,√2 が有理数の和・差積商の形で表されてしまうという矛盾を導く。
なお,実数は有理数と無理数に分けられるから、無理数であることを否定すると有理数にな
る。
解答
(1)a+b√2 が無理数でないと仮定すると,a+b√2 は有理
数である。 a+b√2 =c (cは有理数) とおくと, 6≠0 から
√2= c-a
b
a,b,cは有理数であるから, c-a
も有理数となり
b
√2 が無理数であることに矛盾する。
ゆえに,a+b√2 は無理数である。
(2)√2+√3 が無理数でないと仮定すると,√2+√3 は
有理数である。 √2+√3=r(rは有理数)とおいて,両
辺を2乗すると 5+2√6 = 2
AB=BC
変形して
√6=12-5
BC
2
rは有理数であるから,
2-5
2
有理数となり√6 が無
理数であることに矛盾する。=9U9
ゆえに、√2+√3 は無理数である。
inf. 有理数の和・・
・商は常に有理数 (p.41)
であるが, 無理数の和・
差・積・商は無理数とは限
らない。 例えば,
(1+√2)+(1-√2)=2
(2+√2)-(1+√2)=1
(1+√2)×(1-√2)=-1
3√2-√2=3
など。
9
6 を導き出すために
両辺を2乗する。