13問~ 第5問は,いずれか2問を選択し、 解答しなさい。
第4問 (選択問題) (配点20)
みつよし
じん
1627年(寛永4年) に吉田光由が著した「塵
劫記』 は, 身近な題材をもとに計量法や計算法
を解説した算術書であり, 寺子屋等で庶民にも
親しまれていた。 この中に 「油分け算」 と呼ば
れる問題がある。 問題を現代風に書くと以下の
ようになる。
問題 10Lの容器いっぱいの油を,7L
の容器と3Lの容器を使って 5L ずつに
分けたい。 どのようにしたらよいか。
vallal
TA
a dest
P
corals
10-1
(出典: 京都府立京都学歴彩館
京の記憶アーカイブ)
ここでは,最初油が10L入っている10Lの容器をP とし,7Lの容器を A, 3L
の容器をBとする。
(1) 簡単のため, 別の 10Lの容器 Q があるとして,次の四つの操作を考えよう。
A :容器 P から容器 Q に, 容器 Aを用いて7Lの油を移す。
⑧ : 容器 P から容器 Q に 容器 B を用いて3Lの油を移す。
A
容器Qから容器P に, 容器 A を用いて7Lの油を移す。
B : 容器 Q から容器P に, 容器B を用いて3L の油を移す。
操作とは逆の操作であるから,これらを組み合わせることは意味がないこ
とに注意しよう。 操作 ⑤ とについても同様である。
数学Ⅰ・数学A 第4間は次ページに続く)
(i) まず, 操作を回操作を回行うときを考える。
P (10L)
A
x=1x5+
A (7L)
イ 2.
B (3L)
操作を1回行った後、 操作を続けて
Lの油が残る。 このとき, x=1. y= ア
になっている。
この問題では, 不定方程式
7x-3y=5
の整数解 x,yを考えればよい。 この方程式のすべとし
て
ア
Q(10)
行うと、容器Q には 1
は不定方程式x-3y=1の整数解
ym -〒×5+1
第1回 17
れる。
① 整数x,yの中で, 0x<3を満たすものは
I
である。 したがって、操作を
行うことにより,P,QにそれぞれLずつのを分けることができる。
(数学Ⅰ
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