問題
(061)
浸透圧 (1)
しょう
月 日
37℃におけるヒトの血液 (血漿) の浸透圧は7.4×10 Paである。ヒトの血
液と同じ浸透圧のグルコース C6H12O6 (分子量180) 水溶液を1.0Lつくるには、
グルコースが何g必要か。 溶液は希薄溶液とし, 気体定数R=8.3×10
〔Pa・L/(K・mol)) とする。 有効数字2桁で記せ。
(兵庫医科大)
はんとうまく
(解説)
溶媒分子は通すが,溶質粒子は通さない半透膜で純溶媒と溶
液を仕切ると,純溶媒から溶液へと移動する溶媒量が多くなる。
これをつり合わせるために溶液側から余分に加える圧力を浸透圧といい,希薄
溶液では次のPointのような関係式が成立する。これはファントホッフの法則
280
という。
しんとうあつ
fomg 2.82
Point ファントホッフの法則
浸透圧溶液
純溶媒
JSS0.0-
0-9
>Ⅱ = CRT
(R: 気体定数, C: 溶液のモル濃度)
半透膜 温度T[K]
ここで用いる溶液のモル濃度C〔mol/L]は,溶質の種類,分子,イオンの区
別をせず,独立して運動している全溶質粒子の溶液1Lあたりの物質量をさし
ている。
必要なグルコース(ブドウ糖)の質量をx〔g〕 とすると,ファントホッフの法
則より,
II (Pa] =
C[mol/L]
R
T[K])
x〔g〕
7.4 x 105=
÷1.0L
180g/mol
x 8.3 × 103 × ( 37 +273)
ww
2
よって, x=51.7...g
グルコースは非電解質である
52g