ダムに細胞分裂をくり返す。 この培養細胞について,細胞周期の各時期 ( 42.
胞に取り込ませた。 この EdUの短時間処理によって, 細胞周期のさまざまな
細胞のうち, S期の細胞だけをすべて標識することができる。 短時間処理後,この
M期) の時間を調べたい。 そこで培養液中にチミジンの類似体(EdU)を短時間加
十分に洗浄除去し, EdU を含まない培地で培養を続けた。 そして適当な時間間隔で
(%)|
[実駐
を採取し, EdU と蛍光色素を結合させ、
EdUの取り込みによって蛍光を発する
細胞を蛍光顕微鏡を用いて検出し観察し
た。 培養細胞のM期の細胞は, 凝縮した
染色体をもつため識別できる。 そこで,
採取されたすべての細胞のなかからM期
の細胞を選び, そのなかで EdUによっ
て蛍光標識された細胞の割合 (%) を調べ
たところ, 図のような結果を得た。
思考考 計算
41. 細胞周期 ■次の文章を読み、下の各問いに答えよ。
ある動物の培養細胞では,それぞれの細胞が同じ細胞周期をもちながら,同調せ
たM期の細胞の割合
100
0
0
46 1編 生物と遺伝子
専用
4
6
9 11
チミジン類似体(EdU) 処理後の時間
図から、細胞周期のS期、G2期, M期の所要時間をそれぞれ求めることができる
し,S期の時間はM期より長いものとする)。まず EdU の短時間処理によって EdU'を
り込んだ G2期の直前の細胞,すなわちS期の最後の細胞に注目しよう。この細胞は、こ
後,G2 期の時間を経由してM期に入る。このとき,蛍光標識された細胞が,M期に最初
現れる。したがって, G2期は(ア) 時間となる。 次に, S期の最後の細胞が,M期の
後に到達したときを考える。 S期の時間がM期より長いことから, M期のすべての細
蛍光標識されることになる。 したがって, M期は (イ) 時間となる。
一方, EdU の短時間処理直後, G1 期を出た直後、 すなわち EdU を取り込んだS期の
も初期の細胞に注目しよう。 この細胞がM期に入るのは, EdU の処理後 (ウ)時間
経過したときである。 S期の最後の細胞が EdU 処理後 (ア) 時間でM期に入ったこと
から, S期の時間は (エ) 時間となる。
とは,細胞周期のどの時期に相当する時間か, 簡潔に答えよ。
問3. 問1および問2の結果から, G,期の時間を求めよ。
ニー
対応
〔実験
E
*チミンとデオキシリボースが結合したDNAの構成成分。
問1. (ア)~(エ)に適切な数値を入れて文章を完成せよ。
問2.下線部について, EdU を加えたまま洗浄除去することなく培養を続けたところ、
EdU 添加後14時間ですべての細胞が蛍光色素で標識されるようになった。 この14時間
ヒント
問2. 標識されはじめるまでの時間が最も長い細胞が, EdU 添加時にどの時期にあり、標識されはじめる
でどの時期を経るのかを考える。
( 17. 北海道大
INDESIT