可礎問
150
第6章
95 接線の本数
曲線C:y=-x 上の点を T(t, f-t) とする.
(1) 点Tにおける接線の方程式を求めよ.
(2) 点A(a,b) を通る接線が2本あるとき, a, bのみたす関係式
を求めよ.ただし, a>0, b=α-a とする.
(3) (2) のとき, 2本の接線が直交するようなα, b の値を求めよ.
精講
(2) 3次関数のグラフに引ける接線の本数は、接点の個数と一致し
ます.だから, (1)の接線に A (a, b) を代入してできるtの3次方
程式が異なる2つの実数解をもつ条件を考えますが,このときの
考え方は 94 注で学習済みです。
(3) 未知数が2つあるので,等式を2つ用意します。
1つは (2)で求めてあるので,あと1つですが,それが「接線が直交する」
を式にしたものです. 接線の傾きは接点における微分係数 (83) ですから,
2つの接点における微分係数の積=-1 と考えて式を作ります.
解答
(1) f(x)=x-x とおくと,f'(x)=3x²-1
よって, Tにおける接線は,
y−(t³—t)=(3t²-1)(x− t)
∴.y=(3t2-1)x-2t3
(2) (1) の接線は A (a, b) を通るので
b=(3t²−1)a-2t3
:. 2t³-3at²+a+b=0___······(*)
(*)が異なる2つの実数解をもつので
g(t)=2t3-3a2+a+b とおくとき,
y=g(t) のグラフが,極大値、極小値をもち,
(極大値)×(極小値)=0 であればよい.
94 注
g'(t)=6t2-6at=6t(t-a)
g'(t)=0 を解くと, t = 0, t = a だから
85
y=x³-
A(a,b) f
(t,t³-t)