発展例題 40 カルボン酸とエステルの反応
問題460-461-462
分子式がC4H8O2の有機化合物A, Bがある。 Aは直鎖状の分子で, 炭酸ナトリウム水
溶液に溶けて気体を発生する。一方, Bに水酸化ナトリウム水溶液を加えて温めると.
化合物Cのナトリウム塩と化合物Dが得られる。 Dを酸化すると, 中性のEになり, E
はフェーリング液を還元しない。 化合物A~E を示性式で示せ。
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考え方
Na2CO3との反応でCO2 を発
生するのは、炭酸よりも強い酸
である。一方, アルカリでけん
化されるのはエステルである。
アルコールのうち, 酸化されて
ケトンを生じるものは, 第二級
アルコールである。
酸化
R
CCHOH
R'
第二級アルコール
R
R'
>c=o
ケトン
解答
Aは直鎖状のカルボン酸である。 一方, Bはエステルであ
りけん化でカルボン酸Cの塩とアルコールDを生じる。
Eは,中性で, フェーリング液を還元しないことから,ケ
トンである。 Dは, 酸化によってケトンを生じるので,第
二級アルコールである。 全体の分子式から考えて, Dは
CH3CH (OH) CH3 となる。 したがって, Cはギ酸,Eはア
セトンであり, Bはギ酸イソプロピルとなる。
A. CH3CH2CH2COOH
B. HCOOCH(CH3)2
C. HCOOH
D. CH3CH (OH)CH3
E. CH3COCH3