【2】免疫とタンパク質に関する次の文を読み, との問い
に答えよ。
脊椎動物では,体内に侵入した異物を識別して排除する,
免疫のしくみが発達している。ヒトの体内に抗原となる異物
が侵入すると,抗原に特異的な抗体がつくられ, 異物は抗体
と結合して無毒化される。抗体は, ( ① )と総称されるタ
ンパク質でできており,( ② )とよばれるリンパ球が増
殖·分化することにより多量に産生される。このような抗体
が関与する免疫を(③ )という。
今タンパク質がをあるタンパク質分解酵素で分解すると
ペプチドBとペブチドCに分かれた。二つのペプチドを別々
のマウスに注射村し,それぞれに対するモノクローナル抗体を
作製した。モノクローナル抗体とは, 含まれている免疫グロ
ブリン分子のすべてが全く同一のアミノ酸配列をもつ抗体
であり,したがって, 抗原となる分子のある決まった1か所
にしか結合することができない。
通常の抗体には多くの種類の免疫グロブリン分子が含ま
れており,一つの抗原分子の複数の場所に免疫グロブリン分
子が結合する。免疫グロプリン分子は二つの抗原結合部位を
もつので,抗原と免疫グロブリン分子は互いに鎖状につなが
った巨大な複合体をつくって沈殿となる(図1)。それに対し,
抗原分子上の1か所にしか結合できないモノクローナル抗
体は,抗原と混合しても沈殿をつくることができない(図2)。
抗原となる分子
免疫グロブリン分子
0
X
ao
図1
図2
抗原結合部位
パパインによる
切断部位
バパインによる→流氏x
切断部位
ペプシンによる切断部位 0
図3 免疫グロブリン分子
免疫グロブリン分子はタンパク質分解酵素によって分解
される。図3は,タンパク質分解酵素であるパパインとペプ
シンが免疫グロブリン分子をそれぞれ切断する部位を示し
ている。