第8講 演習問題
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理想気体は密度が測定できれば,状態方程式から分子量を求めることができる。以下のよ
うな実験により,27℃, 1.00 × 10°Paのもとで揮発性の液体の蒸気密度を測定し,分子量を
求めた。実験操作を読み,以下の問いに答えよ。ただし,気体定数は8.3× 10°Pa·L/(mol·K)
とする。
(実験)
温度計
スタンド
最初に,内容積が100mLのピクノメーターの質量を測
定すると30.50gであった。次にこのピクノメーターに液
体試料Aを約1g入れ,図のように80℃に保った湯浴に沈
めた。Aが全て蒸燃発したのを確認した後,ピクノメーター
を湯浴から取り出し,直ちに室温まで冷却した。
その後ピクノメーターのまわりの水滴を拭き取り,質量
を測定すると30.785gであった。
ピクノ
メーター
(100ml)
沸騰石
水(80℃)
問1
液体試料Aの分子量を整数で求めよ。ただし,Aの蒸気圧は無視できるものとする。
問2 液体試料Aの蒸気圧を考慮すると,Aの分子量はいくらになるか整数で求めよ。ただ
し,27℃, 1.00 × 10° PaにおけるAの飽和蒸気圧は0.145 × 10° Pa, 空気の密度は1.1g/L
とする。