平清盛は,後白河上皇の院政を助け, 武士
巻頭33
平清盛の政権
だいじょう
として初めて太政大臣になりました。 清盛
p.416
の一族も高い地位に就き, 多くの荘園や公領を支配しました。
にっそう
こう
また清盛は,日宋貿易の利益に着目し,航路や兵庫 (兵庫県神
p.50 6⑥
むすめ
戸市)の港を整備しました。清盛は、娘を天皇のきさきにして
へいし
p.287
5
権力を強め,朝廷の政治の実権をにぎりました。こうして12世
紀後半に, 日本で初めての武士の政権が成立しました。 九
平氏が朝廷の政治を思いどおりに動かしたため, 貴族や寺社
は反発し、地方の武士の中にも、平氏のやり方に不満を持つ者
が増えました。さらに清盛が後白河上皇を別荘に閉じこめ,
多くの貴族を解任すると 伊豆(静岡県)の源頼朝や木曽 (長野
べっそう
みなもとのよりとも
きそ
p.68 3
たいこう
県)の源義仲などをはじめとする各地の武士は,平氏に対抗し
て兵を挙げました。
8