x の方程式 (1+i)x2+(k+i)x+3+3ki = 0 が実数解をもつように,実数k
の値を定めよ。 また, その実数解を求めよ。
基本 38
CHART & SOLUTION
2次方程式の解の判別
判別式は係数が実数のときに限る
解答
方程式の実数解をα とすると
D≧0 から求めようとするのは完全な誤り (下の INFORMATION 参照)。
実数解を α とすると (1+ i) a²+(k+i)a+3+3ki=0
この左辺をa+bi (a, b は実数) の形に変形すれば, 複素数の相等により
a=0, b=0 ← α, k の連立方程式が得られる。
←置きかえるのは
どうして?
784)
複数が合されている
(1+i)a²+(k+i)a+3+3ki=0
......
x=α を代入する。
整理して (a²+ka+3)+(a²+a+3k) i=0
←a+bi=0 の形に整理。
α, k は実数であるから, Q2+ka + 3, a²+α+ 3k も実数。この断り書きは重要。
よって
a²+ka+3=0
◆ 複素数の相等。
a²+a+3k=0
① ② から
ゆえに
よって
[1] k=1のとき
① ② はともに α2+α+3=0 となる。
これを満たす実数 α は存在しないから、不適。
[2] α=3のとき
①,②はともに 12+3k=0 となる。
ゆえに
k=-4
[1], [2] から 求めるkの値は
実数解は
(k-1)α-3(k-1)=0
(k-1)(a-3)=0
k=1 または α=3
ONE
2次方程式には適用できな
k=-4
x=3
De
← α2 を消去。
inf を消去すると
α3-2²-9=0 が得られ,
因数定理 (p.87 基本事項 2
を利用すれば解くことがて
きる。
←D=12-4・1・3=-11<
← ①:32 +3k+3=0
②:32+3+3k=0
INFORMATION
2次方程式 ax²+bx+c=0 の解を判別式 D=62-4ac の符号によって判別できる
のは a,b,cが実数のときに限る。
例えば,a=i, b=1,c=0 のとき -4ac=1>0 であるが, 方程式 ix2+x=0 の解
異なる2つの実数解をもたない (p.85 STEP UP 参照)。