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297. イオン交換膜法・
解答 (1)④ (2)B (3) 2H2O +2e- H2+2OH 11L
→
(4) 40g
解説 (1)(2)塩化ナトリウム水溶液を電気分解すると,各電極で
次のような変化がおこる。
陽極 : 201¯
→ Cl2+2e¯
陰極 : 2H2O +2e-
H2+2OH-
→
陽極では,塩化物イオンが酸化され、塩素が発生する。 陰極では,水分
子が還元され,水素が発生し, 水溶液中に多量のOHを生じて,陰極付
近は強い塩基性になる。このとき,陽極側のNa+ は陽イオン交換膜を
通過して陰極側にたまる。 CI- や OHは陽イオン交換膜を通過できな
いため,陰極付近の水溶液は Na+と OH-の濃度が大きくなる。 このよ
うにして、純度の高い水酸化ナトリウムが得られる。
したがって, (ア)は Cl2, (イ)は Na+, (ウ)はOH- となり,④が正解と
なる。また,水酸化ナトリウム水溶液は陰極側のBから取り出される。
(3) 陰極における変化は, 2H2O +2e- H2+2OH- で表される。
このことから,1molの電子eで水素H2 は 1/2mol 発生する。 この電
気分解で流れた電気量は, 3.0A× (60×60×9.0)s=9.72×104C なので,
発生する H2 の 0℃, 1.013×105 Paにおける体積は,
9.72 × 104
22.4L/mol ×
×
9.65×104C/mol 2
=11.2L
(4) 得られる水酸化ナトリウムNaOH の物質量 [mol] は,陰極付近で
生じる水酸化物イオン OH-の物質量 [mol] から求められる。 陰極にお
ける変化から, 1molの電子e- で OH- は1mol 生じる。
流れた電気量は,(3)から9.72×104Cなので, 生じる OH-の物質量
[mol] は,次のようになる。
00.-08.
HS OHS
$10.1.30.045
&fom 001.
1.0-)
り
●陽イオン交換膜は,陽
イオンだけを選択的に通
過させ,陰イオンは通過
させない。
②このような水酸化ナト
リウムの工業的製法を、
イオン交換膜法という。
Jorn\0xaa.e
電気量]
=電流 [A] × 時間 [s]
④ Na+ は水溶液中に多
量に存在するため, 生成
するOH の量で NaOH
の生成量が決まる。
9.72×104C
×1=1.00mol
9.65×104C/mol
したがって, 水酸化ナトリウムも1.00mol 得られ, NaOH のモル質量が
40g/mol なので,その質量は,次のようになる。
Hom SS
40g/mol×1.00mol=40g