基本例題24
気体の溶解度
→問題 238・239
水素は, 0℃, 1.0×10Pa で, 1Lの水に 22mL溶ける。 次の各問いに答えよ。
(1) 0℃, 5.0×10Pa で, 1Lの水に溶ける水素は何mol か。
(20℃, 5.0×105Pa で, 1Lの水に溶ける水素の体積は、その圧力下で何mLか。
(3) 水素と酸素が1:3の物質量の比で混合された気体を1Lの水に接触させて, 0℃,
1.0×10Pa に保ったとき, 水素は何mol溶けるか。
考え方
ヘンリーの法則を用いる。
(1) 0℃, 1.0 × 105Paにおけ
る溶解度を物質量に換算する。
溶解度は圧力に比例する。
(2) 気体の状態方程式を用い
る。
別解 溶解する気体の体
積は,そのときの圧力下では,
圧力が変わっても一定である。
(3) 混合気体の場合,気体の
溶解度は各気体の分圧に比例
する。
解答
(1) 0℃, 1.0×10Pa で溶ける水素の物質量は,
=9.82×10-4 mol
気体の溶解度は圧力に比例するので, 5.0×10Pa では,
5.0×105
9.82×10-4mol×
-=4.91×10-3mol=4.9×10-3mol
1.0×105
2.2×102L
22.4L/mol
(2) 気体の状態方程式 PV=nRT からVを求める。
V=
4.91×10-3 mol×8.3×10°Pa・L/(K・mol)×273K
5.0×105 Pa
=2.2×10 L=22mL
別解 圧力が5倍になると, 溶ける気体の物質量も5
倍になる。 しかし, この圧力下で溶ける気体の体積は、ボイ
ルの法則から1/5になるので, 結局、 同じ体積22mL になる。
(3) 水素の分圧は1.0×10Pa × 1/4=2.5×10Pa なので、
溶ける水素の物質量は,
9.82×10-molx (2.5×105/1.0×105) = 2.5×10-3 mol