重要演習
重要例題 1
地球の大きさ 5分
紀元前3世紀,エラトステネスは,ナイル河口のアレキサン 北極
ドリアで夏至の日の太陽の南中高度を測定して、太陽が天頂よ
り 7.2° 南に傾いて南中することを知った(図)。 また, アレキサ
ンドリアから5000 スタジア*南にあるシエネ (現在のアスワン)
では、夏至の日に太陽が真上を通り, 正午には深い井戸の底ま
で日がさすことが当時広く知られていた。 これらの事実から,
彼は地球一周の長さを
7.2%
アレキサンドリア
太陽光線
シエネ
赤道
7.2°
] スタジアであると計算した。 *スタジアはエラトステネスの時代の距離の単位
問1 上の文章中の空欄に入れる数値として最も適当なものを,次の①~④のうちから一つ選べ。
① 22000 ②25000 ③ 40000 ④ 250000
問2 一周4m(直径約1.3m)の地球儀を考える。この縮尺では世界で最も高いエベレスト山(チョ
モランマ山)の高さ (8848m)はどれくらいになるか。 最も適当なものを,次の①~④のうちから
一つ選べ。 ただし, 地球一周は約40000kmである。
① 0.9mm
② 9mm
③ 90mm
[2000 本改]
④ 900mm
が成りたつ。
問2 地球儀の山の高さをx[mm], 地球儀の円周を
[mm], 山の高さをん [km], 地球の円周をL [km] とす
h
ると x:l=h: L となるから x = 1×
L
考え方 問1 地球を完全な球と考えると, 同一経線
上の2地点間の緯度差が 0 [℃], 距離がdのとき,地球
の円周をLとすると d:L=0:360°
これを変形してL=d×
360°
緯度差は,太陽の南中高度の差 7.2° に等しいから
360°
L = 5000 x
=
7.2°
250000 スタジア
l=4m=4000mm,h=8848m≒9km,
L=40000km より
x = 4000x
= 0.9mm
40000
解答 問1④
問2 ①