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3章
12次方程式
00
重要 例題 102 2次方程式の共通解
0000
2つの2次方程式2x2+kx+4=0, x2+x+k=0がただ1つの共通の実数解をも
つように定数kの値を定め,その共通解を求めよ。
基本97
2つの方程式に共通 な解の問題であるから,一方の方程式の解を求めることができ
たら,その解を他方に代入することによって、 定数の値を求めることができる。しか
し、この例題の方程式ではうまくいかない。 このような共通解の問題では,次の解法
が一般的である。
要 122
指針
解く。
つのは、
2つの方程式の共通解を x=αとおいて、それぞれの方程式に代入すると
①, a2+α+k=0 ②
2a2+ka+4=0
これをαkについての連立方程式とみて解く。
②から導かれる k=-α-α を ①に代入 (kを消去) してもよいが,3次方程式と
なって数学Ⅰの範囲では解けない。 この問題では, 最高次の項である2の項を消去す
ることを考える。 なお, 共通の 「実数解」 という問題の条件に注意。
HART 方程式の共通解 共通解を x=α とおく
共通解を x=αとおいて, 方程式にそれぞれ代入すると
2a2+ka+4=0
①-②×2 から
を解く
解答
①(笑 a2+α+=0 ...... ②
(k-2)a+4-2k=0
ゆえに
(k-2)(a-2)=0
よって
k=2 または α=2
[1] k=2のとき
171
ずに
から
!
0 を除い
34
うな定数k
をもつよ
α² の項を消去。この考
え方は, 連立1次方程式
を加減法で解くことに似
ている。
2つの方程式はともにx'+x+2=0 となり, この方程式 数学Ⅰの範囲では、
の判別式をDとすると
D=12-4・1・2=-7
D< 0 であるから,この方程式は実数解をもたない。
ゆえに2つの方程式は共通の実数解をもたない。
[2] α=2のとき
②から
22+2+k=0
よって
k=-6
このとき2つの方程式は2x26x+4=0, x2+x-6=0
すなわち 2(x-1)(x-2)=0, (x-2)(x+3)=0 とな
り,解はそれぞれ x=1,2; x=2, -3
よって、2つの方程式はただ1つの共通の実数解 x=2
以上から
k=-6, 共通解はx=2
x²+x+2=0の解を求め
ることはできない。
(
< α=2を①に代入しても
よい。[]
注意 上の解答では,共通解 x=α をもつと仮定してαやkの値を求めているから,
求めた値に対して, 実際に共通解をもつか, または問題の条件を満たすかど
うかを確認しなければならない。
練習 2つの2次方程式x'+6x+12k-24=0, x2+(k+3)x+12=0がただ1つの実数を
9102 共通解としてもつとき,実数の定数の値はであり,そのときの共通解は
である。
p.173 EX73、