II. 図3のように番号;= 1,2,3で区別される3つのスピンがあり、それぞれ2軸方向に上向
きと下向きの2つの状態 |0);, [1}; をとることができる。2種類の相互作用 角,。を選択的に
切り替え、1番目と2番目のスピンの状態を3番目のスピンによって制御する。簡単のためプ
ランク定数を2で割った定数んを1とし、相互作用白,白および時間tを無次元量として取
り扱う。
自。
○ン
0
9
三
図3
ここで、1は恒等演算子、9, o9は番目のスピンの演算子,の行列表現である。各演
算子は10); = |0):, of° |1}; = -|1); を満たす。また、3つのスピンからなる状態を|1,0)|0}=
|1);|0)2|0)s などと記すことにする。
(1) (),(o)°, of o) + ooを計算せよ。
(2) 9 を 10);, |1);に作用させた結果をそれぞれ示せ。
C○
(3) 白のもとでの時間発展演算子む(t) = exp(-8白t) = とーを白t)”が
n!
n=0
0(t) = cos° (t)i - sin° (t)a{)a£) + icos (t) sin (t)(o{) + ))
を満たすことを示せ。ただし、一般に可換な演算子A, Bについて、e(4+B) - eáeb が成り
立つことに留意せよ。
(4) 白のもとで時間む、続いてのもとで時間tzだけ相互作用したときの時間発展は
()()= exp(-iHnt) exp(-iAt)と記述される。10,0)|0), I0,1)|0), |1,0) |0), |1, 1)|10)
の4つの状態がひっ(n/4)0,(m/4) の時間発展をしたあとの状態をそれぞれ書き下せ。
次に、ある状態() = a|0,0) |0) + |1,1}10} (a, 8 は定数)を用意したところ、予期せぬ相互作
用により、1番目のスピンが微小回転してしまい、状態|)= VI-) + €)に変化し
た。eの具体的な大きさは分からないが、状態|)をもとの状態」)に戻したい。
(5) 状態」)を問(4) のD2(T/4)ü,(T/4) によって時間発展させると、
Us(r/4)(r/4)) = \)) + i¢)10)
という状態に変化した。1番目と2番目のスピンからなる状態|), o)をそれぞれ具体
的に書き下せ。
(6) 問(5) の状態に対し、3番目のスピンの測定をおこなうと、状態|)|1) と状態|o)|0)の
いずれかが得られる。それぞれの状態に対してさらに個別にある演算子を作用させると、
微小回転量eの情報なしに状態 |) に戻せる。各状態について必要な演算子を答えよ。