V. 恒常所得仮説を考える. 大学教員のMさんはT-1年までは,毎年一定の可処
分所得 Yだけ得ており、 将来もその可処分所得が続くと予想していた. しかし,
学生数の減少により経営が悪化し、 丁年に可処分所得がそれまでよりも減少して
Y'となり, 丁年以降の将来にわたっての毎年の可処分所得が Y' になることがわ
かった. 消費水準は、恒常所得に依存し消費関数は Ct = 0.6Y♪ で定義される. こ
のとき, Mさんの消費水準に関する以下の問いに答えよ。 (各5点 )
(1) T-1年の消費水準を求めよ.
(2) T-1年までの平均消費性向と限界消費性向を求めよ.
(3) T年の消費水準はT-1年と比べて,どのように変化するか.説明せよ.
(4) T年の平均消費性向はT-1年と比べて,どのように変化するか.説明せよ.
VI. ライフサイクル仮説を考える 消費と貯蓄の計画を立てる Yさんがいるとする.
Yさんは、今年36歳であり, 現在の貯蓄残高は500 (単位:万円)である. 65歳
で退職するまで毎年300の一定の所得があるが, 66歳の退職後の所得は0 となる.
また, Yさんは自分の寿命が85歳までであると考える. 利子率は0であり, 死後
には資産も借金も残さないものとする. このとき,以下の問に答えよ。 (各5点)
(1) Yさんの生涯所得を求めよ.
(2) Yさんの毎年の消費額を求めよ.
(3) Yさんの退職時(65歳時点)での貯蓄残高を求めよ.
(4) Yさんの平均消費性向を求めよ.
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