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カタラーゼの実験ですよね?
素朴な疑問で、とても良いと思います。
まず、この実験の目的は、酵素の性質を調べると書かれていますが、正確には、
酵素が働く環境の影響(=温度やpHの影響)を調べることになっているかと思います。
その場合、働きのわかっている酵素を用いることになります。
たとえば、アミラーゼでも良いのです。
その場合、デンプンを各試験管に入れることになります。
ただ、デンプンは水に溶けにくいため、実験がやりにくいな、というような点から、
酵素としてカタラーゼを選び、カタラーゼが含まれていると分かっている肝臓や発芽種子などを用います。
もちろん、これらにはカタラーゼ以外の酵素も含まれているので、別の物質を加えれば、
それを基質として、なんらかの反応はおこります。
ただ、実験としては、反応への影響を確認しなければならないので、
・確認しやすい気体が発生する
・色が変わる試薬が使える
という、酵素による反応結果を確認しやすいものが選ばれています。
カタラーゼという酵素は、過酸化水素水を基質として、
過酸化水素水→水+酸素
という反応を触媒することが分かっています。
酸素の確認は、簡単にできますので、
酵素の性質を調べる実験としては、都合の良い酵素であり、
基質も用意しやすいものである、という点から、この実験が計画されています。
実験の目的が、何か不明の酵素が、何を基質とし、どういう反応を触媒しているのか、
を調べることであるのならば、
ご質問のように、過酸化水素水を基質と断定することは不可能です。
ただし、調べたい酵素が、過酸化水素水を基質とするかどうか、という確認する点では
正しい実験方法です。
もちろん、他の考えられる候補を、同様に調べ続ける必要はあります。
長文となってしまいました。以上です。