両者の共通点は、共に独裁者になろうとした点にあります。ポエニ戦争終了後、長らく地元を離れて従軍していた中小農民たちは、戦地で死んだり、他のものに土地を奪われたり、以前は農地だったところが荒地になっていたりして経済的にも窮乏を極め、果てには無産市民になってしまいます。その一方で戦争で獲得した属州の徴税請負にあたっていた騎士階級はどんどん富を蓄え、貴族化して新貴族であるノビレスとなりました。このように長引く戦争によって市民間の格差が拡大してしまったのです。それだけではありません、戦争で勝ったとしても土着民がいつまた戦争をおかしてもおかしくない状況だったのです。平民は経済的には苦しくてもローマ市民権は持っていたので、パンとサーカスを求めるようになりました。征服地の氾濫の抑止と平民の怒りの沈静化は当時の急務でしたが、政治を行う元老院には両者を抱き込むだけの力はありませんでした。こうしたなか、無産市民たちに給料を出して自分の私兵にし、権力闘争の道具とする人たちが現れました。それがマリウスとスラだったのです。両者の違いは、それぞれの味方が違うということです。 貴族出身のスラは元老院を中心とする伝統を重んじる閥族派、平民出身のマリウスは平民の権利拡大を求める平民派と支援者が異なります。
その通りです。
バックにそれぞれ違う人をつけてちょっとこの国の独裁者になってやろう!って思った感じでしょうか??