生物
高校生
この問題の答えがわかりません。教えてください。
次の文章を読み, 以下の問いに答えよ。
RNA干渉とは,真核生物の細胞内に2本鎖のRNA が存在すると,その配列に対応する
標的 mRNA が分解される現象である。 無脊椎動物や植物などで, 生体防御機構として重
要な役割を果たしていることが知られている。 RNA干渉において, 長い2本鎖RNA は、
まず「ダイサー」 という酵素によって認識され, 端から21 塩基程度ごとに切り離される。
こうしてつくられた短い2本鎖RNA は,次に 「アルゴノート」という酵素に取りこまれる。
アルゴノートは, 短い2本鎖RNA の片方の鎖を捨て、 残ったもう片方の鎖に相補的な配
列をもつ標的 mRNAを見つけ出して切断する。 その後, 切断された標的 mRNAは別の
RNA 分解酵素群によって細かく分解される。
【実験 1 】 ショウジョウバエのRNA干渉にかかわるタンパク質 X およびタンパク質 Y
の機能欠失変異体ハエ (x 変異体ハエおよびy 変異体ハエとよぶ) をそれぞれ作製し,
野生型ハエとともに, 1本鎖RNAをゲノムとしてもつF ウイルスまたは大腸菌を感
染させた。その結果, 図のような生存曲線が得られた。 一方, 未感染の場合の14日
後の生存率は,どのハエでも 98% 以上であった。 また, 感染2日後の時点におい
て,F ウイルスまたは大腸菌に由来する 21 塩基程度の短い RNA がハエの体内に存在
するかどうかを調べたところ, 表に示す結果となった。
【実験 2】 Fウイルスのゲノムには, ウイルス固有のB2というタンパク質をコードす
る遺伝子が存在する。 B2タンパク質の機能欠失変異体 F ウイルス (4B2F ウイルス
とよぶ)を作製し, 野生型ハエに感染させたところ, 野生型F ウイルスと比べて
4B2F ウイルスはほとんど増殖できなかった。 一方, x 変異体ハエやy 変異体ハエ
に⊿B2F ウイルスを感
染させた場合は, 野生
型Fウイルスと同程度
に顕著に増殖した。
また, F ウイルスの
ショウジョウバエの生存率(%)
Fウイルス
100
50-
x 変異体
野生型ハエ
変異体ハエ
「ハエ
0.
B2遺伝子を取り出し、
野生型ハエの体内で強
制的に発現させ
た。 すると,そ
のハエでは,B2
遺伝子を強制発
5
10
後の日数
大腸菌
ショウジョウバエの生存率(%)
当100
野生型ハエ
変異体ハエ
50-
変異体ハエ
0.
0
5
10
感染後の日数
短い RNA の種類
野生型ハエ x 変異体ハエ y 変異体ハエ
F ウイルス由来
有
有
***
大腸菌由来
無
無
無
現させていない野生型のハエと比べて, F ウイルスだけではなく1本鎖RNA をゲノ
ムとしてもつ他のウイルスも顕著に増殖しやすくなった。 一方, x変異体ハエやy
変異体ハエでは,体内でF ウイルスのB2遺伝子を強制発現させてもさせなくても、
F ウイルスや他の1本鎖RNA ウイルスの増殖の程度に違いはなかった。
(1) 実験結果から, タンパク質 X と Yはそれぞれ次の (ア)~(ウ) のどれと考えられるか。
(ア) ダイサー (イ) アルゴノート (ウ) B2
(2) 実験結果を考察した次の文中の空欄 (a)~(g) に当てはまる最も適切な語句を,下の
(ア)~(ソ) から選べ。 同じものをくり返し選んでもよい。
実験1において, 野生型ハエと比べて変異体ハエや変異体ハエでは(a) の感
染に対する生存率が顕著に低下していることから, ショウジョウバエは, もともと
(b) の機構を利用して(a) に抵抗していると考えられる。 (b)は(c)に対
して起こる現象であるので、(a) は一時的に(c) の状態をとるような複製様式,
すなわち RNA を鋳型にして (d) を行う複製様式をとっていると考えられる。 また,
実験2の結果から, F ウイルスのB2タンパク質には, (e)がもつ (f) の機構を
(g) するはたらきがあると考えられる。
(ア) 1本鎖DNA
(オ)促進
(ケ)RNA合成
(ス) F ウイルス
(イ) 2本鎖DNA
(カ)抑制
(コ) タンパク質合成
(セ) ショウジョウバエ
(エ)2本鎖RNA
(ウ) 1本鎖RNA
(キ)維持
(ク) DNA合成
(サ) RNA干渉
(シ) 抗体産生
(ソ) 大腸菌
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