生物
高校生
生物基礎、体細胞分裂の問題です。問2と問3の解説お願いします。
栄養源のみが異なっている培地AおよびBにおける, ある動物細胞の培養について
考える。 各細胞は他の細胞とは無関係に分裂を開始する。 また, 活発に分裂している
細胞集団では,1回の細胞周期の時間は,同じ培地ではほぼ同じである。
培地AおよびBで, 培地の
組成以外の条件は全て同じに
2×104
-培地 A で培養した細胞
|
培地Bで培養した細胞
して培養し, そこから活発に
1×104
8×103
分裂している細胞集団を,そ細
これまでと同じ培地で培養を継
続させた(継代培養)。 図1に,
継代培養後の細胞数の経時変
化を示している。 図2には,
継代培養から40時間目に採取
した1×10個の細胞におけ
る細胞1個当たりのDNA量
ごとの細胞数を示している。
細胞数(個)
6×103
4×103
2×103
1×103
0
20
40
60
80
培養時間(時間)
図1 細胞数の経時変化
培地 Aで培養した細胞
500
培地Bで培養した細胞
400
300
200
100
0
1
実
2
図2 細胞1個当たりのDNA量ごとの細胞数
細胞1個当たりのDNA量(相対値)
1
2
問1.培地AおよびBで培養した細胞の,1回の細胞周期に必要な時間をそれぞれ答
えよ。
問2.継代培養後40時間目の細胞を観察すると, 培地 Aでは5.0%, 培地Bでは4.2%
の細胞がM期にあると判定された。 培地AおよびBで培養した細胞それぞれにおけ
ある, G2期の長さ(時間)を, 小数点以下を四捨五入して答えよ。
問3. この細胞において, G. 期の核に含まれるDNAの大きさが 5.0×10° 塩基対 (bp)
であるとき, 培地Aで培養した細胞におけるDNA の複製速度 (bp/秒) を 小数点以
下を四捨五入して答えよ。
(20. 信州改順)
42
解答
問1. 培地A・・・20時間 培地B・・・24時間
問2 培地 A・・・ 5時間 培地B・・・ 5時間
問3.231481bp/秒
■解説
08
問1. 細胞数が2倍になるのに要する時間は, その細胞が1回分裂するのに要する時間と
等しいため, 細胞周期の長さととらえてよい。 図1から, 細胞数が2倍になる間の時間
を読み取る。 たとえば, 細胞数が2×10個から4×10個に増えるまでの時間は, 培地
Aでは20時間, 培地Bでは24時間であると読み取ることができる。
問2. 活発に分裂している細胞集団において, 細胞周期に占めるその時期の時間は,観察
される細胞数に比例する。 これは, 細胞周期に占める時間の長い時期ほど, 観察される
細胞数は多いはずだからである。 たとえば, 観察される間期の細胞数が多ければ,その
細胞周期に占める間期の時間がそれだけ長いことになる。
図2から, 細胞1×103個中に含まれるDNA量 (相対値)が2の細胞は, 培地Aで300
個, 培地Bで250個であることがわかる。 細胞周 D 細
期において, DNA量 (相対値)が2となる細胞は,A
G2期とM期の細胞である (右図)。 したがって,
DNA量 (相対値) が2の細胞数からM期の細胞数
を引けば, G2期の細胞数を求めることができる。
細胞1個当たりの
N胞2
G1期 S期 G2期 M期 G, 期
したがって, 培地A の G2期の細胞数は, M期の細胞数が全体 (1×10個) の5%であ
ることから,300-(1×103) x 0.05=300-50=250個とわかり, G2期に要する時間は,
250
20時間×
=5時間となる。
1 × 103
培地Bにおいては,M期の細胞数が全体の4.2%であることを踏まえて,同様に計算す
ると,
G2期の細胞数・・・250- (1×103) x 0.042=208個
G2 期に要する時間・・・ 24時間×
208
1 x 103
4,992≒5時間となる。
問3.G 期の細胞の DNAは,S期で2倍に複製される。そのため,S期に新たに合成さ
れるDNAは,G期のDNAと同量の5.0×10° 塩基対(bp) である。 図2より, 培地Aの
00
S期の細胞数は,全細胞数- (Gi, G2, M期の細胞数)=(1×10)(400+300)=300個で
あるため,細胞周期のS期に要する時間は,
20時間×
300
1 x 103
6 時間
である。 5.0×10° (bp)を6時間(6×3600=21600秒) で合成することから,その速度 (bp/
秒)は,(5.0×10)÷21600=231481.48148≒231481 (bp/秒) となる。
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