✨ ベストアンサー ✨
先に文の構造をざっくりと見てみます。
カンマまでの
the closer we are packed,
は副詞句ですね
続く主節は、この解説に必要な点だけとらえると
the more easily resentful of each other
このまとまりが文末のbecomeの補語ですよね。
つまり
the 比較級の構文は、慣用的な構文としてじゃなくて
ちゃんと文構造から考えると
後半のthe 比較級〜は語順が入れ替わって
主語よりも先に補語が出ている、とわかります。
だから倒置という話になってくるんです。
否定語とか補語とかが先頭に出ると
その後ろの【主語と(助)動詞の語順が入れ替わる】
【 】内の語順の変化を"倒置"と言います。
the 比較級の構文は、ふるーい文体の文章だと倒置される場合がある、ただし現代英語では倒置しない
という説明を見たことがある気がします。
さらにこの文章では、解説に
「文のバランスから、…倒置が生じている」
と書いてますがこれがご質問のdoのポイントです。
ふつう、補語が文頭に移動したときの倒置というのは
SVC→CVS という順番の倒置になります
The problem was very serious. (SVC)
↓
Very serious was the problem.(CVS)
鐘の音がかすかに鳴った。
The sound of the bell grew faint.(SVC)
↓
Faint grew the sound of the bell.(CSV)
こんな感じで、Vの種類がbe動詞か一般動詞かとかは関係なく(省きましたが助動詞の場合も)
単純に語順を入れ替えれば良いのです。
ところが今回の文は、
倒置の語順を元に戻すと
We tend to become the more easily resentful of each other.(SVC) となるんですが
これをルール通りの語順にすると
The more easily resentful of each other
tend to become
we.(CVS) となる。
で、このVとSだと
「バランス」が悪い と解説は言いたいのです。
基本的に英語では、「書かなくても伝わりそうな単語」というのを文末に置きたくないってのがあるんですよ。
なぜかというと、
僕らが日本語を前から順番に読んでいくように、英語もそのまま読める人は前から順番に読んでいきますよね。そのときに文頭には「もう知ってる内容」、文末には「新しい内容」が書かれるという感覚があるからです。
語順が変わるのは、
文頭に移動させた単語を目立たせたい という意図があって、
今回の場合も、補語は後ろにあったのを、前に出したことで、目立つようになったんですけど、
だからと言って、文末は文末でどうでも良いわけじゃないんです。文末は、ある程度価値がある情報が欲しい位置なんです。仮に倒置で入れ替わりがあったとしても。
その点今回の文はルール通りに倒置すると
文頭の主語、しかもweなんていう、
話を読めてれば書かなくても伝わりそうな単語が
後ろに回ってしまった
それを「バランス」が悪い と言っているのです。
だからルール通りの倒置を避けて
もう一つの倒置の方法、
否定語が文頭に出たときに使う
「疑問文の語順にする」というやつを採用してるんだと思います。
we tend to become を疑問文にすると
Do we tend to become? ですよね。
ありがとうございます!
大変勉強になります🙇よく分かりました!
「バランスが悪い」かどうかわからないけど
もう一つ、今回「疑問文の語順」の倒置を採用してるのは
The more easily 〜の補語は、
to become の補語であって
でも、この文の動詞自体はtendだ
というのがあると思います。
The more easily resentful of each other
このCが文頭にきた。
このCはbecomeの補語で、主語はweだ
だから
The more easily resentful of each other →C
become →Cを導いてるV
we→VのS
と書いてしまうと、tend to が書けないですよね。
The more easily resentful of each other
do we
とすれば、その後ろに
tend to become
を置くのは不自然ではない
こういう理由もあると思いますが
これを「バランス」が良い/悪い、とは表現しないと思うので
参考書の解説で言ってるのは、
最初に説明したようなことだと思います。