グルコースの動きを簡潔に図示すると写真のようになります。
🟠=グルコース、🟢=アミラーゼ です。
一番上の段
→下線部の何事もないときを表しています。
グルコースは吸収されて筋肉などの組織まで到達します。
上から2段目
→①「小腸管腔内でアミラーゼが働かない」ときを表しています。
ただ、アミラーゼはデンプンを麦芽糖などに分解する酵素です。麦芽糖をさらに分解したものがグルコースなので、ぶっちゃけグルコースの吸収には関係ありません。グルコースは普通に吸収されます。
よって、血中のグルコース濃度、インスリン濃度ともに変わりません。
上から3段目
→②「グルコースが小腸から吸収されない」ときを表しています。
すると、グルコースは血管にやって来ない(=血糖値が上がらない)から、インスリンを分泌する必要もありません。
よって、血中のグルコース濃度、インスリン濃度ともに比較的減少します。
一番下の段
→③「グルコースが筋肉などに吸収されない」ときを表しています。
このとき、グルコースは血中をさまよって(=血糖値が高くなって)います。血糖値を下げようとインスリンが分泌されますが、組織に吸収されないようにしているのでグルコースは血中から減りません。そこで体は、もっとインスリンを出すようになります。しかし血糖値は高いままなので、もっとインスリンを…と続きます。
よって、血中のグルコース濃度、インスリン濃度ともに比較的増加します。