様々な側面から考えることが可能です。例えば当時の世界情勢です。敗戦直後のGHQの占領政策は反軍国主義でした。それ故に戦後から日本は軍隊は持たず、自衛隊と日米安保による二本柱により最低限の国防を実現した為、各国が軍隊に使う分の予算を全て経済に回すことができました。
また地政学的側面から見れば、日本は太平洋を挟んで東にアメリカ、西には中国、北にはロシア(ソ連)という状態であり、更に当時はアジア地域に共産主義の波が押し寄せているアメリカからしたら非常事態が起こります。事実朝鮮半島半分は共産主義勢力の手に落ちています。こうした地政学的なことが理由で日本は敗戦してもサンフランシスコ講和条約では賠償金無し(西側諸国に限ってではあるが)、アメリカが積極的に復興支援をしてくれるなどのある種の恩恵を受け急速に経済復興を成し遂げることに成功します。
そして経済面です。日本は戦後間も無くは激しいインフレに苦しみますが、上記の理由で日本の復興を急いだアメリカによって円とドルが固定相場で結ばれることにより、国際為替相場が安定し、貿易を進めることができました。それはある程度の復興が終わった後も同様で、実質的な円安を利用して輸出量を大幅に伸ばしたことが一点、そしてオイルショック以前の安価な石油も日本経済には好影響でした。
まとめると
・占領直後のGHQの政策により平和憲法を制定し、日本は憲法を理由に軍事費を殆ど費やさず、その分を経済に回せたこと
・東アジアに共産主義の波が押し寄せたことで占領政策が反軍国主義から、日本の反共産主義化へと変化し、そのために日本の早期の経済復興を目的とする豊富な支援を受けられたこと
・アメリカドルと日本が固定相場で結ばれたことで為替相場が安定し輸出産業が大きく伸びたこと
・当時の石油は安価であった為国内工場が輸出品を安価に大量生産できたこと
この辺りをもう少し深掘りしてまとめれば良いものが書けると思います