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本当に辰吉はどこへ行ってしまったのか?辰吉のことを心配しながら彼のその後のことを考えて自分の考えを書くことが難しいので教えてください

024/03/13 15:53 良く、小川未明木に上った子供 木に上った子供 小川未明 たつきち しょうねん たつきち ちい じぶん ちち あるところに、辰吉という少年がありました。 辰吉は、 小さな時分に、父や ははわか そだ おばあさんの手で育てられました。 かあ ねえ にい 母に別れてとも ほかの子供が、やさしいお母さんにかわいがられたり、 姉さんや、兄さんにつ あそ み たつきち じぶん れられて、遊びにいったりするのを見ると、辰吉は、 自分ばかりは、どうして、 [ ひと かな おも 独りぼっちなのであろうと悲しく思いました。 ぼく かあ たつきち たつきち あたま 「おばあさん、僕のお母さんは、どうしたの?」 と、 辰吉は、おばあさんにたず ねました。すると、 おばあさんは、しわの寄った手で、 辰吉の頭をなでながら、 「おまえのお母さんは、あっちへいってしまったのだ。」と答えました。 たつきち かあ 辰吉は、あっちというところが、どこであるか、わかりませんでした。ただ、 くも おうらい おも あちらの雲の往来する、そのまたあちらの、 空のところだと思って、目に涙ぐむ のでありました。 「ぼく かあ かえ たつきち 「おばあさん、僕のお母さんは、いつ帰ってくるの? 」 と、 辰吉はたずねまし た。 まご あたま すると、おばあさんは、孫の頭をなでて、 かあ そら のぼ ほし かえ 「おまえのお母さんは、 空へ上ってお星さまになってしまったのだから、もう帰 おお かあ まいばん そら ってこないのだ。おまえがおとなしくして、大きくなるのを、お母さんは、 み たつきち 毎晩、空から見ていなさるのだよ。」と、おばあさんはいいました。 辰吉は、 そ 「まいばん おもて しん あおぐろ れをほんとうだと信じました。 それからは、毎晩のように、 戸外に出て、 青黒 よる そら かがや ほし ひかり みあ い、夜の空に輝く星の光を見上げました。 ぼく かあ かれ よるそら 「どれが、僕のお母さんだろう?」 といって、 彼は、 ひとり、いつまでも夜の空 かがや ほし さが に輝いている星をば探しました。し たつきち にんげん いつであったか、辰吉は、おばあさんから、人間というものは死んでしまえ てんのぼ ほし ば、みんな天へ上って、 星になってしまうものだと聞いていました。 おお しろ よる そら かがや ほし なか 夜の空に輝く星の中には、いろいろありました。 大きく、 ぴかぴかと、白びか あか かがや りをするものや、また、じっとして、赤く輝いているものや、また、かすかに、 ちい び ひか たつきち 小さく、ほたる火のように光っているものなどがありました。 辰吉は、どれが、 じぶん こい かあ ほし おも 自分の恋しいお母さんの星であろうと思いました。 かあ ぼく うちやね うえ ほくみ 「お母さんは、きっと、 僕の家の屋根の上にきて僕を見てくださるだろう。」 ww.aozora.gr.jp/cards/001475/files/51051_51582.html 1/5 13 注意 使用にならないで 皮膚に貼るなどしない の届かない場所で保管し 温気・油・埃などの面 場合があります。 な用紙に貼る場合 付ける対象の材質に る恐れがあります。 してからご使用 ●長時間貼り付 りますので ●ふせん により
上に供 たつきち しん と、 辰吉は信じました。 かれあたまつえ そら 2024/03/13 15:53 さが つよ ひか あか いろ ほし かあ 彼は、頭の上の空ばかりを探したのでした。 そしてやさしそうな、 あまり、 大 おお きく、強く光らない、一つの赤い色の星をお母さんの星だときめたのでありま みお す。 ほし なみだ した その星は、目にいっぱい涙をためて、 なにかものをいいたげに、じっと下を 見下ろしているのでありました。 「たつきち くち いく かあ かあ さけ 辰吉は、口のうちで 幾たびも、 「お母さん、お母さん。」 と叫びました。 そ かれ ◎よるかぜふ して、彼は、夜の風に吹かれて、いつまでも外に立っていることがありました。 たつきち かぜ そとだ うち はい 「辰吉や、 風をひくといけないから、家へお入り。」 と、 おばあさんは、家のラ ちから呼びました。 たつきちうち すると、 辰吉は家へはいりながら、 かあ ほしみ 「僕、 お母さんの星を見ていたのだもの。」といいました。 このとき、 おばあさ おおたつきち あたまだま たつきち んは、しわの寄った大きな手で、辰吉の頭を黙ってなでなされたのであります。 辰吉が、やっと十二になったときでありました。 わか むら ほうこう おばあさんから別れて、 五、六里も隔たった、 ある村へ奉公にいかなければな らなくなりました。 うち たつきち あさ ばん ひと はじめて、知らぬ家へきた辰吉は、さびしくて、 朝、晩、 人のいないときにめ は、 「おばあさんは、いまごろどうしていなさるだろう。」 と、 思い出して、 目 なみだ にいっぱい涙をためていました。 や しゅじん にんげん げんかく たつきち ひと はたら この家の主人は、どちらかいえば、 厳格すぎる人でした。 「うんと働かなく ちゃ、いい人間になれない。」といって、 辰吉に、いろいろなことをいいつけま した。 たつきち みず 辰吉は、 使いにやらせられたり、水をくませられたり、いろいろなてつだいを やすひま して休む暇もなかったのです。 こんなとき、どんなに、やさしかったおばあさん おもだ おも のことを思い出して、なつかしく思ったでありましょう。 また、 ありがたく思っ たでありましょう。 ゆうはん あと たつきち そと こきょう じぶん おな しかし、夕飯の後は、いつも、辰吉は、 外に出て、 自分の故郷にいるときと そら ほし あお 同じように、 空の星を仰ぎました。 やさしい赤い色の星は、そこでも見られたの あかいろ ほし み じぶん いやね し かあ であります。 死んだお母さんは、自分についてきて、この家の屋根の上で、じっ みまも おも と見守っていてくださるように思いました。 かあ たつきち そら あお 「みんなお母さんが知っていてくださるのだ。」 と、 辰吉は、 空を仰ぎながらひ とりでいいました。 むら はしほう なつ てら てけいだい ぼん たか 村の端の方に、寺がありました。 寺の境内には、一本の高いすぎの木がありま ちか あき した。夏も、やがて終わりに近づいて、秋になろうとしていたころであります。 あつ ひ こども すず けいだい おに あそ ごっこをしたり、かくれんぼをしたりして遊んでいました。 こども ひとり たか たか 小川未明木に上った子供 いたのであります。 「ばか、天は、もっと、高いよ。」と、一人の子供がいいました。 てん ひとり こども こども かえ 「この木は、 天までとどいているよ。」と、前にいった子供は繰り返していいま した。 「ばか、 天は、 一里も、 二里も、 十里も、 百里も、もっと、もっと高いのだ ほんだい こども よ。」 と反対した子供は、それを打ち消して叫びました。 あたら たか わら みんなは、二人のいうことをおもしろがって聞いていました。 そして、笑った り、また、ほかのことを話したりしていました。 ほしき いただき も まえ き てん 「だって、星が、 木の頂についているじゃないか。」 と、 前に木が天について いるといった子供がいいました。 はんたい こども はんたい 「そう見えたって、ついていないのだよ。」 と、 反対した子供は、あくまで反対 をしました。 せんせい あき きょう そらちか こども ひとり 「ほんとうに、 今日の空は近いな。」と、ほかの子供の一人がいいました。 いただきてん くす ちかみ 「先生が、秋になると、空気が澄むから近く見えるのだといったよ。」と、木の はんたいこども 頂が天についていないと反対した子供はいいました。 いただき てん さいしょ こども おこ めくら 「だってあんなに近くなって木の頂について見えるじゃないか? 盲目!」 と、天と木とがついていると、 最初いった子供が怒りました。 そして、 二人は、 けんかを始めました。 ふたり こども 「おい、けんかをするない。 よせよ!」 と、 その中で、いちばん大きな子供がい いました。 うち おお にんげんす こども たつきち おも ほし ひと ほし のぼ 「あのうちに、人間の住んでいる星があるんだってね。」と、ほかの子供が、 ロ をはさみました。 このとき、辰吉は、 おばあさんが、 人が死ぬと、 みんな天に上って星となるの だといわれたことを思い出した。 そして、 先刻から自分も、やはりこの木の頂 のところまで、 空が低く下りてきているような気がしてしかたがなかったので す。 かあ そら ひくお お さっき じぶん いただき こころ おも 「お母さんが、降りてきてくだすったのじゃないかしらん。」 と、 心で思ってい ました。 ふたり こども まだ、二人の子供は、けんかをつづけていました。 おお こども きのぼ 「けんかをしなくたって、いいじゃないか。 だれか、木に上ってみればわかるだ ろう。」と、大きな子供がいいました。 たかきいただき のぼ しかし、だれも、この高い木の頂のところまで、上っていくというものはな かったのです。 のぼ ぼく たつきち 「僕が、上っていこう。」 と、 辰吉はいいました。 たつきち かお すると、みんなが、びっくりしたように、辰吉の顔をながめました。 きみのぼ 「君が上っていく?」 たか まだ暑い日がつづきました。 子供らはみんな、 涼しい寺の境内にやってきては鬼 きみあ 「高いぜ、おっこちたって知らないぜ!」 きみ のぼ 「この木は、天までとどいているよ。」 と、子供の一人が、高いすぎの木を見上 あそ つか きした やす げていいました。 そのときみんなは、遊びに疲れて、木の下にやってきて休んで たつきち み くちぐち 「君は、ほんとうに上れるかい。」と、みんなは、 辰吉を見て口々にいいまし しない [保管して のにはか がれたり貼 よりテスト ださい。 誰が残る恐れがあ るとが残る ください できない場合がありま BABY 直射日光を避けてご使用 てくださ 自治体の廃業区分 (日本)23 東大阪 Kaw 商品サイズ: MADE IN CHINA TEL.0 https://www.aozora.gr.jp/cards/001475/files/51051_51582.html 3/5
2024/03/13 15:53 た。 小川未明木に上った子供 たつきち OSC ひと だま ちい きね ぬ 辰吉は、独り、黙ってうなずきました。 そして、小さなげたを木の根もとに脱 きのぼ ぎ捨てて、木に上りはじめました。 おどろ かお うえ み き 「え かぜふ 本 みんなは、驚いた顔をして、上を見ていました。 あたりは、すでに暗くなっ くら ほし ひかり き たつきち ていた本の枝が、風に吹かれているばかりであります。そして、星の光が、すぐ木 の頂のところに光っているように、夜の空に美しく輝いていました。 かがや よる うつく のぼ ちい からだ くろえだ あいだ 辰吉は、だんだんと上っていきました。 そして、 小さな体は、黒い枝の間に たか いただき のぼ した こども はなし はいって、 見えなくなってしまいました。 「もう、あの高い、頂まで上ったろうね。」と、下では、子供らが話をしてい ました。 お 「どうしたんだろうね。まだ下りてこないよ。」 き した こども 「おうい。」と、木の下では、子供らがわめいていました。 たつきち へんじ お どうしたのか、辰吉は、いくら呼んでも返事をしなければ、また、下りてきま こども ふしぎ おも せんでした。子供らは、不思議なことに思いはじめました。そして、いつまで た も、そこに立って上をながめていました。 よかぜ き えだ あ な おと 夜風は、木の枝に当たって、かすかに鳴り音をたてています。 そして、 あたり よる は、まったく夜となってしまった。 みんなは、ようやく気味悪さを感じはじめた のです。 きみわる かん き うえ 「きっと、この木の上にだいじゃがすんでいて、食ってしまったのだよ。」と、 ひとり おおごえ き した しりぞ うえ あお 一人がいうと、みんな、大声にわめいて、その木の下から退いて、上を仰ぎまし なか いえ ほうはし きした たつきち た。中には、家の方へ走っていったものもあります。 ただ、木の下には、辰吉の ちい のこ はいていた小さなげたが、二つ残っているばかりでありました。 あい いえにかえ こども たつきち み うえ こうして、家に逃げ帰った子供もありましたけれど、また、辰吉の身の上を きづか き こども たかきのぼ あつ くちぐち 気遣って、いつまでも、その木の下から去らなかった子供もありました。 おとな 「どうして、こんな高い木に上ったのだ。」 と、 集まってきた大人たちは、口々 にいいました。 よるくら きみわる のぼ ひと しかし、夜で暗かったから、だれも、 気味悪がって上っていくような人もあり した おおごえ だ よ ませんでした。 ただ、下から大声を出して、 呼ぶばかりでした。 しかし、やは へんとう り、なんの返答もなかった。 あす ひと かえ 「明日になればわかるだろう。」といって、その人たちは帰りました。 あ した あつ おとな いつしか夜が明けました。 みんなは木の下に集まってきました。 そして、大人 ひとり のぼ えだ たつきち きもの の一人が木に上っていきました。 すると枝に、 辰吉の着物がかかっているばかり からだ ふしぎ おも で、体はなかったのです。 みんなは、それを不思議に思いました。 だれも、その しんそう たつきち 真相はわからなかったのです。 辰吉が、 こうもりになったというものもあれば、 たつきち また、辰吉は、ふくろうになったのだといったものもあります。 とう あなたも ことを

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