生物
高校生
解決済み

問3の解説で①④⑤に絞るところまでは理解出来たのですが、①と④が除外されるところで非相同組換え云々の説明がよく理解できなくてどなたか噛み砕いて説明して頂きたいです🥺

FR ミッ ル ひ ⅡI 純系白毛マウス由来胚性幹細胞(ES細胞)を用いて, Z遺伝子の機能を失った遺伝子組換えマウス を以下のようにして、作製した。ただし,純系マウスとは,長期にわたり近親交配を繰り返すことで、 遺伝子的に均一なマウスをいう。 (工程1) 2遺伝子の機能に不可欠な部分(図2の斜線) を制限酵素を用いて削除し、薬剤耐性 N遺伝 ゲティングベクターを作製した(図2)。 TADIATOOTO 子でおきかえた。 この機能を失ったZ遺伝子断片を毒素遺伝子をもつプラスミドに挿入し, ター (工程2) 工程1で作製したターゲティングベクターを制限酵素で直線化し、 ES 細胞の核内に電気 刺激を与えて導入した。 ES細胞の相同染色体のうちの1本のZ遺伝子とターゲティングペクター との間で相同組換えが起こり, Z遺伝子の一部が, N遺伝子でおきかわり, Z遺伝子の機能が失わ れた(図3)。ターゲティングベクターを導入したES細胞を, 抗生物質を含む培養液中で培養すると, 薬剤耐性遺伝子をもち、毒素遺伝子をもたない ES細胞のみがコロニーとよばれる細胞集団を形 成した。ターゲティングベクターがZ遺伝子と異なる位置に組みこまれる非相同組換えの起きた ES細胞のコロニーもあるため,(2)コロニーの細胞から得られたDNAをPCRを用いて解析し,相 同組換えを起こしたES細胞を同定した。 立川市 山 染色体上の遺伝子 ①② ANCE Z Z N遺伝子 毒素遺伝子のラ ターゲティングベクター(プラスミド 図2 CATET (工程5) 子 O : 黒毛マウス由来の胚盤胞を 構成する細胞 染色体上の機能を失った遺伝子 ⑦ / 遺伝子 毒素遺伝子 ターゲティングベクター(プラスミド) / 遺伝子 キメラ 図3 (工程3) 純系黒毛マウスの子宮から胚盤胞 (受精卵が発生してできた初期胚)を採取し、工程2で同 定した, 相同組換えを起こしたES細胞を注入して、 別の白毛マウス子宮に移植した。 すると白 毛と黒毛が入り混じったキメラマウスが生まれた (図4)。 キメラとは,同一個体内に異なる遺伝情 報をもつ細胞が混じっている状態を指す。 ○ : 白毛マウス由来 ES 細胞で相同組換えにより Z遺伝子の機能を失った細胞 f 4 01100 キメラマウス (5) I ×は相同組換えを示す (b): (工程4) (1) 工程3で得られたキメラマウスと黒毛マウスを交配させたところ, N遺伝子の挿入により, 機能を失ったZ遺伝子をもつマウスと, 正常Z遺伝子のみをもつマウスが生まれた。 ○工程4で得られた機能を失ったZ遺伝子をもつマウスどうしを交配した。 情報の整理 33
定するには、どの部位とどの部位の配列をプライマーとして用いたらよいか。 図3の①①の中から 選んで答えよ。 問4 PCR を用いて増幅したい DNAの配列が,次のような配列の場合, プライマーの配列の組み合わ せとして適切なものはどれか。 以下の選択肢①~④から選び,記号で答えよ。 5′ -ACGCGTCACCTTAATATGCG GTCCTATGATCCAAGATGCC-3′ 5'-ACGCGTCACCTTAATATGCG-3', 5'-GTCCTATGATCCAAGATGCC-3' (1) ...... 5'-ACGCGTCACCTTAATATGCG-3',5'-GGCATCTTGGATCATAGGAC-3 ' ② 3 5'-CGCATATTAAGGTGACGCGT-3', 5'-GTCCTATGATCCAAGATGCC-3' 45'-CGCATATTAAGGTGACGCGT-3', 5'-GGCATCTTGGATCATAGGAC-3' 問5 同じ長さのプライマーを用いて PCRを行う場合,(2) および(ケ) ヌクレオチドの割合が多 いプライマーを用いる場合は、その割合が少ないものを用いる場合に比べて, プライマーを鋳型 DNAに結合させる温度を高く設定しないとプライマーの非特異的結合が起きてしまう。23 (ク)および(分)に適切なヌクレオチド名を答えよ。 また, それらのヌクレオチドが多い場合、 プライマーを鋳型DNAに結合させる温度を高く設定しないとプライマーの非特異的結合が起きてし まう理由を50字以内で述べよ。 問6 工程4の下線部(b)において, 黒毛マウスと交配して, N遺伝子の挿入により機能を失ったZ遺伝 子をもつマウスを得たい。 この場合,黒毛部分の多いキメラマウスと, 白毛部分の多いキメラマウス のどちらを選ぶのがよいか答えよ。 また, その理由を75字以内で述べよ。 問7 工程5の下線部 (C)において, 生まれてくるマウスの遺伝子型とその比率は,通常, どのようにな ると予想されるか述べよ。 問8 Z遺伝子の機能を完全に失ったノックアウトマウスが生まれてこなかった場合, その理由として 考えられることを75字以内で述べよ。 ただし, 実験工程に誤りはなかったものとする。
問3 PCR では、2つのプライマーに挟まれた特定のDNA 領域を増幅する。 相同組換えによって正しく遺伝子が 導入された場合にのみ生じる DNAの配列。 およびそれらを含むようなプライマーの配置について考える。 ある特定の遺伝子を破壊したマウスをノックアウトマウスという。工程2では,薬剤耐性遺伝子の たらきを用いた選別を行うことで、 機能を失ったZ遺伝子をもつ細胞のみを残した。 しかし、機能を失っ たZ遺伝子が正常Z遺伝子以外の場所で組換えを起こした細胞では,正常Z遺伝子が残っていると考えられ、 完全なノックアウトマウスを得ることができない。 そこで,相同組換えを起こした細胞を見分ける工程が必 要である。 思考の 過程 染色体上のZ遺伝子 2 PCR では、2つのプライマーに挟まれた特定のDNA領域を増幅する。 2つのプライマーが1本の染色体 上にない場合や、あまりにも離れた場所にある場合は増幅できない。 このことを利用して,正しく遺伝子が 導入された場合のみ, 増幅が行われるようにすればよい。 相同組換えが起こると ② ③ ⑦ の領域は失われ る(右図)。 残りの① ⑥. ④ ⑤ のうち, 機能を失っ たZ遺伝子の存在を示すには, N遺伝子が組みこま れていることを示せばよいため, N遺伝子中の⑥を一 方のプライマーとする。 もう一方のプライマーは①, ④ ⑤ のどれかになるが, ①と④はターゲティングベ クターにも含まれる領域であり,これをプライマーに すると, 非相同組換えが起こった場合でも DNA が増 染色体上の機能を失った遺伝子 幅されてしまう。 したがって, Z遺伝子に隣接する領 域である⑤をもう一方のプライマーとする。 N遺伝子 問題の図3 非相同組換えが起きたES細胞の場合, ⑤の近くに ⑥は存在しないため, プライマーで挟まれたある一定長の塩基配列を増幅させる PCR では DNAは増幅さ れない。 ⑤と⑥をプライマーとして用いることで, 相同組換えが起こったES細胞でのみ DNA が増幅され, 非相同組換えが起こったES細胞ではDNAが増幅されないという結果が得られる。 4 子 N遺伝子 毒素遺伝子 ターゲティングベクター(プラスミド) KO Ana あ 問日 ×は相同組換えを示す 思考の
遺伝子組換えとノックアウトマウス

回答

✨ ベストアンサー ✨

添付した図を見ながら説明してみます。
相同組み換えは、同じ塩基配列をもつ領域の間で起こります。この問の場合、ターゲティングベクターはZ遺伝子の一部と同じ配列を持ちますので、相同組み換えの場合はZ遺伝子の場所に組み込まれます。(添付した図の左側)

ですが、非相同組み換えは、どのような塩基配列をもつかに関わらず、ランダムに染色体DNAの中に組み込まれます。(添付した図の右側)

すると、相同組み換えによってN遺伝子がZ遺伝子の場所に組み込まれた場合は、Z遺伝子の隣りにある「5」につくプライマーを使えば、6-5の間がPCRで増幅されます。
ですが、非相同組み換えでZ遺伝子以外の場所に組み込まれた場合は、その隣に「5」の配列がありませんので、5につくプライマーを使ってPCRをしても増幅されません。

このようにして、相同組み換えによってZ遺伝子が壊れたES細胞だけを選び出すことが出来ます。

⛄️

分かりやすくありがとうございます。一つ質問があるのですが、非相同組換えが起こった時はN遺伝子がZ遺伝子の場所に組み込まれることもありますか?

けー

よかったです。
マウスの遺伝子は2万〜3万個、それ以外にも遺伝子を含まないDNA領域があります。ですので、この問題の実験の場合、非相同組換えで偶然にZ遺伝子の場所に組み込まれる可能性は、、、0ではありませんが、かなり低いでのはないかなと思います。

⛄️

なるほど、理解出来ました。2度も質問に答えて頂きありがとうございました。

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