必解 31. <あらい板上の物体の運動〉
図のように、水平な机の上に直方体の物体Aを置
き、その上に直方体の物体Bをのせる。 B には物体
Cが, Aには物体Dが, それぞれ糸でつながれてお
り、CとDは, 机の両側にある定滑車を通して鉛直
につり下げられている。 A, B, C, D の質量は, そ
れぞれ, 2m 〔kg〕, 3m 〔kg〕,m[kg], 2m 〔kg] であ
る。机とAの間の摩擦はないが、AとBとの間には摩擦力がはたらく。初めにAとBを手で
固定してすべてを静止させておき,静かに手をはなして運動のようすを観測する。運動は紙
面内に限られるものとし,また観測中にBがAから落ちることや, Aが机から落ちることは
ないものとする。 滑車はなめらかで軽く, 糸は軽くて伸び縮みせず, たるむことはないもの
とする。空気抵抗は無視し, 重力加速度の大きさを g 〔m/s2] として次の問いに答えよ。
BはA上をすべらずに,Aといっしょになって机の上を左へ運動する場合について考える。
(1) このときのAの加速度の大きさを求めよ。
(2) このときのAとBの間にはたらく摩擦力の大きさを求めよ。
(3)Dがん 〔m〕 だけ落下したときの, A,B,C,D の運動エネルギーの総和を求めよ。
次に,Bは机の上の同じ場所に静止したままで,Aが左に運動する場合を考える。
(4) この場合の, AとBの間の動摩擦係数を求めよ。
(5) D がんだけ落下したときの, A,B,C,D の運動エネルギーの総和を求めよ。
最後に, Aは左へ運動しBが右へ運動する場合を考える。 ただし,このときのAとBの間
の動摩擦係数を 1/3 として、次の問いに答えよ。
物体D
(2m)
物体A(2m)
物体B(3m)
机
物体 C
(m)
A,B間の摩擦力の大きさを
f1, AD間の糸の張力の大き
さを T, BC間の糸の張力の
大きさをT2 とし, 加速度の
大きさをαとして, A, B,
2m
T1
2mg
図 a
2m
B: 3maュ=fューT2
D:2ma=2mg-Ti
よって α=1/13g [m/s²]
Ta₁
T2
よって, Ki=mgh [J] C
m
C, D各物体の運動方程式を求める。
A: 2maュ=Ti-fi
・①
C: maュ=T2-mg
③ (3)
①~④式の辺々を加えて 8ma=mg
12
(2) ②式より
f =3mas+T2=
mg*B=
=12/23mg[N]
8
(3) 求める運動エネルギーの総和をK1 とし, 重力による位置エネルギーの基準
を初めの位置とする。 Dはん下降し,Cはん上昇する。 力学的エネルギー保
存則 「1/12m+mgh=一定」より
0+0=Ki+{2m・g・(-h)+m・g・h}
'mg
2
には
の
り
A,
だ:
ルギーが減少します。
(3)では一体化しなくても、仕事が逆向きに同じ大きさで働くので0としている、とも考えられます!