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基礎事項
腎臓に流れた血液は、腎臓の糸球体でろ過され、原尿になります。
その後、原尿は細尿管(尿細管ともいう)を通り、この時、体に必要な水やグルコースなどが再吸収されます。
再吸収されたものは、血液中に戻り、再吸収されなかったものは、尿となり、排出されます。
質量パーセント濃度とは、溶液の質量に対する溶質の質量の割合をあらわしたもの
考察1
【やり方1】
血液中に注射されたイヌリンはろ過された後、体には必要ないので、再吸収されません。
すなわち、ろ過された血しょう(原尿)に含まれるイヌリンはすべて尿に出ていくことになります。
言い換えると、
『ろ過された血しょう(原尿)中のイヌリンの量=尿中のイヌリンの量』ということになりますよね。
これが、他の物質、例えばナトリウムや尿素だと再吸収されるので、
ろ過された血しょう中のナトリウムの量=尿中のナトリウムの量とはなりません。
なので、原尿の量を求めるには再吸収されないイヌリンを用います。
※イヌリンの他に、クレアチニンと言う物質も再吸収されないので、原尿の量を求
問題文より、1分間に生成された尿の量は1mLですよね。
問題文より、原尿と尿の密度は1.0g/mL(原尿と尿の1mLあたりの質量は1.0gということ)。
すなわち、尿1mLは、1×1.0=1.0gと考えられます。
また、尿中のイヌリンの質量パーセント濃度は、1.2%ですよね。
すなわち、1gのうち1.2%が1分間に生成される尿に含まれるイヌリンの質量ですよね。
すなわち、1分間に生成される尿に含まれるイヌリンの質量は、
1.0g×1.2%=1×0.012=0.012gです。
また、今回求める1分間にろ過された血しょうの量(原尿の量)をx[mL]とすると、原尿の比重は
1.0g/mLであるから、1分間にろ過された血しょうの量(原尿の量)はx[g]と表せる。
血しょう中のイヌリンの濃度は0.01%であるから、
1分間にろ過された血しょう(原尿)に含まれるイヌリンの質量は、
x[g]×0.01%=x×0.0001=0.0001x[g]と表せる。
『1分間に生成される原尿中のイヌリンの量=1分間に生成される尿中のイヌリンの量』で
あるから、
0.0001x[g]=0.012[g]
これを解いてx=120[mL]
続く
ありがとうございます!とってもわかりやすいので考察2,3もお願いしたいです
ごめんなさい。教えるの明日になります
考察1で、最後求める原尿の量は1×125=125mLと書いてますが、正しくは1×120です
考察2
原尿中のグルコース、水、ナトリウムイオンは何%再吸収されるか。
これを求めるには、原尿中に含まれるグルコース、水、ナトリウムイオンの質量と
尿中に含まれるグルコース、水、ナトリウムイオンの質量がわからないと解けませんよね?
※原尿の一部が再吸収されて尿になりますよね。
【再吸収されたグルコースの%】
ということで、まずは、原尿中に含まれるグルコースの質量を求めてみる
先ほど1分間にできる原尿の量を求めたから、今回は1分間に着目して解いてみる。
原尿のグルコースの濃度は0.1%だから、原尿120mLに含まれるグルコースは何gか?
0.1%とは、質量パーセント濃度なので、溶液(今回は原尿)の質量に対する溶質(今回はグルコース)の質量の割合が0.1%ということ。
原尿の比重は1g/mLであるから、原尿120mLは120gである。
すなわち、120gのうち0.1%がグルコースの質量であるから、
120×0.1%=120×0.0001=0.0120g
すなわち、1分間では原尿中には0.0120gのグルコースが含まれてます。
で、それが再吸収されて尿になりますよね
すなわち、ろ過されたグルコースは再吸収され、再吸収されなかったグルコースが尿中に出ていくから、
『再吸収されるGluの質量=原尿に含まれるGluの質量-尿に含まれるGluの質量』
※Gluとはグルコースのこと。
1分間生成される尿は1mLすなわち、1[mL]×1[g/mL]=1[g]である。
尿に含まれるグルコースの質量パーセント濃度は0%であるから、尿に含まれるグルコースの質量は
1[g]×0%=0[g]
『再吸収されるGluの質量=原尿に含まれるGluの質量-尿に含まれるGluの質量』
= 0.0120[g]-0[g]
=0.0120[g]
よって、1分間に再吸収されるグルコースの質量は、0.0120[g]
聞かれているのは、原尿に含まれるグルコースのうち何%が再吸収されて尿になるか、
なので、(再吸収された質量/原尿に含まれる質量)×100
=(0.0120/0.0120)×100=100%
※割合だから×100
続く
【再吸収された水の%】
水に関しては原尿も尿もほとんどが水であることを利用します
すなわち、原尿と尿の量は水の量だと仮定して解きます
120mLの原尿は再吸収されて1mLの尿になりました。
すなわち、120gの水は再吸収されて1gの水になりました、と考えられるから、
再吸収された水の量は120-1=119g
聞かれているのは、原尿に含まれる水のうち何%が再吸収されて尿になるか、
なので、(再吸収された質量/原尿に含まれる質量)×100
=(119/120)×100=約99%
再吸収されたナトリウムイオンの%に関してはグルコースと同じ様に求められますよ
やってみて分からなければ質問してください
答えは、約99%になりますよ
考察3
水の再吸収率が1%低下すると尿量はどうなるか。
原尿(ほとんど水)が再吸収されて尿(ほとんど水)になるのですよね?
すなわち、尿の量=原尿の量-再吸収された量
=原尿の量-原尿の量×再吸収率
ということは、再吸収率が低下すると尿の量は増えますよね
これが答え。
後、グルコースの再吸収率に関してですが、今回は尿中にグルコースが出ていないから、再吸収率は計算しなくても100%とわかりますよ。
分からなければ遠慮なく質問してください
遅くなりすいません
できました!!ぜんぜんわからなかったのでほんとに助かりましたありがとうございます!
【やり方2】イヌリン濃縮率を用いる方法
イヌリンの濃縮率を求めなさい
ⅠⅠ
イヌリンの濃度は血液から尿になるに当たって何倍になりましたか?
なので、イヌリンの濃縮率=尿中のイヌリン濃度/血しょう中のイヌリン濃度
=1.2[%]/0.01[%]
=120倍
すなわち、尿中でのイヌリンの濃度は血しょうと比べて120倍に濃縮されている。
すなわち、尿中でのイヌリンの濃度は血しょうと比べて120倍濃くなっている。
イヌリンの量は尿中と血しょう中では変わらないのに(再吸収されないから)、
尿中では濃度が120倍濃くなっている。ということは、
イヌリンが溶けている原尿は、尿量より、120倍多い、ということ。
なので、求める原尿の量は1×125=125mL
こんな感じで良ければ、考察2,3もおしえますよ
明日になるかもしれませんが。