生物
高校生

この問題の考え方がわからないので教えていただきたいです。

B 人類の移住などの影響を受け, 現在はオーストラリアのタスマニア島だけに生息 する大型の有袋類であるタスマニアデビル (図2) は, 伝染性のがん (疾患D) の脅 威にさらされている。 疾患D は, 1996年に最初に確認されてからタスマニア島の ほぼ全領域に感染拡大を続け, 野生のタスマニアデビルの個体数は激減している。 このがんは、タスマニアデビルが個体どうしで噛み合うことで,傷口から入り込ん だ他個体のがん細胞が, 免疫系の拒絶反応を受けることなく生着することで引き起 こされる。 伝染性のがんは、タスマニアデビルのほかは、イヌと海産の貝類(ムールガイ) などのごくわずかな例しか知られていない。 疾患Dについては,その後の研究に よって,疾患 D を示す症例でがん細胞が同様の異常な染色体構成を示すことなど から,このがん細胞がかつて存在した単一の雌個体の末梢神経系のシュワン細胞に 由来することも確認されている。 生物 図 2
生物 問6 2016年には新しいタイプの疾患Dが見つかった。 最初の疾患 D を疾患 D1, 新しい疾患Dを疾患D2とする。 その染色体構成からは,疾患D2の起源は疾 患D1とは異なる個体であると考えられた。 疾患 D1 が雌雄の区別なく発症し たのに対し,疾患 D2を発症していたのは多くが雄であった。疾患 D につい て考察した次の文章中の I オ に入る語句の組合せとして最も適 当なものを、後の①~④のうちから一つ選べ。ただし、タスマニアデビルの 性決定様式はXY 型とする。 20 疾患Dを発症している個体では、体内に I |遺伝子型の細胞が存在して いる。 疾患 D1と異なり、 疾患D2が雌で発症が少ないのは, 疾患 D2 のがん 細胞にオ に由来するタンパク質が存在し,雌の免疫系により排除される ためと考えられる。 4 I 単一の 単一の 異なる 異なる オ X染色体 Y染色体 X染色体 Y染色体
入れてしまう可能性がある。 問6 20 正解 ④ 田米 I は、問題文中の「このがんは、タスマニアデビルが個体どうしで噛み合うことで,傷口から入り込んだ他 個体のがん細胞が,免疫系の拒絶反応を受けることなく生着することで引き起こされる」の部分から判断できる。 疾患Dを発症していない通常の雄個体の体細胞と,他個体からやってきた疾患 D1のがん細胞の染色体構成は,そ れぞれ異なるので、疾患Dを発症したタスマニアデビルのからだのうち、顔面のがんの部分の細胞とからだの大 部分を構成する細胞の遺伝子型は異なるものになっていると考えられる。 オは,問6の問題文中の「疾患D1が雌雄の区別なく発症したのに対し, 疾患D2を発症していたのは多く が雄であった」という表現が考えるカギになる。 タスマニアデビルは哺乳類 (有袋類) でXY型性決定様式であり, エで考えたように, 疾患Dでは遺伝子型が異なる細胞が体内に入り込んで定着する。 疾患D2の細胞が雄に特 有なY染色体をもつと考えると,疾患D2がY染色体を保有する雄にだけ発症することの説明がつけられる。X染 色体は雌雄に共通に備わるが, 雌はY染色体をもたないため, Y染色体上の遺伝子が発現している雄の細胞に対し て拒絶反応を起こして雄由来の疾患D2のがんの排除が起こり,雌では疾患 D2の発症が少ないと考えられる。 ポイント 哺乳類の性決定様式 基本的に,哺乳類の性決定様式は XY 型である。…性染色体構成は,雌がXX,雄がXY

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