生物
高校生

(1) 気体が発生することは何を表していますか?
   また、"MnO2や肝臓片を入れたことによる物理的な影響ではなく、これらがもつ化学的な性質によることを証明しておかなければ"とありますが、これは化学変化によって気体が発生したことを証明しなければならないということですか?

発展 思考 判断 実験・観察 15. カタラーゼの働き太郎くんは、カタラーゼが37℃, pH7 で活性があることを学習 した。その後, 酵素と無機触媒に対する温度やpHの影響を比較するため, 8本の試験管 に5mL の 3%過酸化水素水を入れ、下表のように条件を変えて気体発生のようすを確認 した。なお,表の温度は,試料が入った試験管を,湯煎もしくは水冷して保った温度を示 している。各物質について,表中の+,-は添加の有無を意味し,添加した量は等しいも のとする。 以下の各問いに答えよ。 試験管 A B 温度 37℃℃ 37℃℃ pH 7 7 MnO2 + 肝臓片 + C 37℃℃ 2 + D E F G 37°C 4°C 4°C 95°C 2 7 7 7 + + + - + H 95°C 7 + 問1. 表に示された実験だけでは,正しい結論を導くことができない。 どのような実験を 加える必要があるか。 問2. 試験管 A, B では,短時間で同程度の気体の発生が認められた。 試験管C~Hのう ち、試験管 A. B と同程度に気体が発生すると予想されるものをすべて答えよ。 問3. 酵素に最適温度や最適 pHが存在し, MnO2 にはそれらがないことを考察するため には,どの試験管の結果を用いる必要があるか。 最適温度と最適 pHのそれぞれについ て 考察に必要な試験管をすべて挙げよ。
問1. 気泡の発生原因が, MnO2 や肝臓片を入れたことによる物理的な影響ではなく、 それらがもつ化学的な性質によることを証明しておかなければ, MnO2 や肝臓片の性 質の変化を比較したことにならない。 そのため,問題に示された実験だけでは,検証 に必要な根拠が不足しており, 正しい考察ができない。 実験結果の検証のため、条件 の差によって結果に差が出ることを明確に示す目的で,変化させる条件以外を同一に して実験を行う必要がある。このような実験を対照実験という。この実験では,触媒 を加えなければ,過酸化水素の分解反応は起こらないということを示すため、他の条 件は同じにして,触媒を加えない試験管を用意する必要がある。このように,反応が 起こる原因を明らかにするために,反応が起こらないことを示す対照実験を陰性対照 実験という。一方,試験管AとBは,気泡が発生することがわかっており,この発生 量と比較して、温度やpHの影響を調べることができる。 このように、必ず反応が起 こる条件を示し, 比較の基準とする対照実験を陽性対照実験という。 第1章 生物の特徴 問2. A,B の条件では,気体発生量が同程度であるため、加えた MnO2 と肝臓片は同 程度の触媒活性をもつと考えられる。酵素には最適pHがあるが,無機触媒にはない ため,Cは同等の気体発生があり,Dでは発生しない,または大きく減少すると予想 される。ふつう, 化学反応は温度が高いほど促進される。反応を4℃で行ったE,F は反応が起こりにくくなるため, ともに気体の発生量は減少すると考えられる。 また. 反応を95℃で行ったGでは反応が起こりやすくなるため気体の発生量は増加する。 方で,Hでは酵素は変性して活性を失うため,気体の発生はないと考えられる。 問3. どちらも37℃, pH7で行ったA, Bの試験管が対照実験となる。

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