生物
高校生
解決済み

DNAマイクロアレイ解析についてです。2枚目は解説です。
問題文の下線部エの方法というのはサンガー法のことです。
問4について、なぜ、答えにCが含まれるのでしょうか?
がん細胞に関連しているのならBとAとDではないですか?Cは正常なのでがん細胞に関連していないと考えました。
よろしくお願いします。

問4 下線部エの方法を使って, がん細胞と正常細胞における遺伝子の発現パターンを調べた。次 の表はその結果の一部である。 遺伝子 A~Eから,がんに関連している可能性のあるものをすべ て選べ。なお, がん細胞の mRNA は赤色, 正常細胞の mRNAは緑色で標識しており, 両方の蛍 光標識が重なると黄色になる。 遺伝子A| 遺伝子B| 遺伝子C| 遺伝子D 遺伝子E 観察された蛍光 黄色 赤色 緑色 黄色 なし
問4 DNA マイクロアレイで使われるチップには, 多数の小さなスポット があり,各スポットにそれぞれ異なる既知の遺伝子の塩基配列をもつ1 本鎖 DNA が接着されている。MRNA を調べたい組織や細胞から抽出し て,蛍光色素をつけたうえでチップにのせると, mRNAはチップ上の相 補的な DNAと結合する。 したがって, 各遺伝子の発現の有無は, スポッ ト上の蛍光の有無として示される。 がんに関連している可能性のある遺伝子は, がん細胞でのみ発現して いる遺伝子(遺伝子 B), または, 正常細胞では発現しているのに, がん 細胞では発現していない遺伝子(遺伝子 C)である。

回答

✨ ベストアンサー ✨

ここでは、がん細胞と正常細胞を比べてみて、両者の間で違う発現のパターンを見せている遺伝子BとCが「がんに関連している可能性がある」と言えそうです。

もう少し細かく説明しますと、、、
すごく単純化して「がん」に注目しながら遺伝子を分類すると、
(a) 癌化を促進する遺伝子(正常な細胞には少なく、がん細胞に多く発現)
(b) 癌化を抑制する遺伝子(正常な細胞に多く、がん細胞に少なく発現)
(c) 細胞が生きていくのに必要な遺伝子(正常な細胞とがん細胞の両方に必要で、同じ量が発現。ハウスキーピング遺伝子と呼ぶことも)
になります。
例えば、(a)の発現が増えても、(b)の発現が多ければ、がんが出来にくかったり、がんの進行が遅かったりします。逆に(b)の発現が減ると、がんが出来やすくなったり、がんの進行が早くなります。
そういう意味で、(b)は正常細胞に多く発現していますが、「がんに関連している」と言えます。

- AとDは黄色、つまり赤(がん細胞)と緑(正常細胞)で同じ量が発現しているということなので、(c)のタイプ。
- Bは赤ですので、がん細胞に多く発現している(a)のタイプ。
- Cは緑ですので、がん細胞で発現が減ってしまっている(b)のタイプ。

ということで、BとCが答えになるのではないかと思います。

なるほど、理解できました。
詳しく解説していただきありがとうございます。

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