あまり難しく考えないことをおすすめします。
気圧傾度力の式にマイナスがついているのは、簡単に言えば「力の向きが大きい方から小さい方へ向かう」という事を物理学的に表現しているだけなので、実は計算するだけならマイナスを考えなくともうまくいくのです(この様に書くと理系の人から怒られるかもしれませんが)。
図は『新 百万人の天気教室』という本からの引用です。気圧傾度力に限らず、水や空気などの流体は必ず高い方から低い方に、大きい方から小さい方に向かうので、掛かる力の向きは(b)の図にある白い矢印の方向に向きます。では天気図上の等圧線(a)はどうかというと、高気圧側と低気圧側の向きが(b)の白矢印とは逆になっています。この状態を「気圧傾度力と気圧傾度の方向が逆」と言っているわけですが、気圧差という点で考えれば、差分とは大きい量から小さい量を差し引いて考えますので、必ず正の値になるのです。よって計算上の気圧傾度力も正の値になると考えてよいのです。