[interesting in Washington, D.C.]が-ingという形の語から始まる2語以上のカタマリだから,
the boy [running over there]
those girls [talking under the tree]
のような,現在分詞が形容詞として名詞を後ろから説明(後置修飾)している形だろう,と考えたわけですね。
後置修飾なのは間違いありませんが,「現在分詞の形容詞的用法」かと問われると,答えはノーです。
なぜなら,interestingは動詞の現在分詞形ではなく,形容詞だからです。
「現在分詞の形容詞的用法」というのは,「動詞を形容詞っぽく使っているよ」という意味で,正体はあくまでも動詞です。
だから,「形容詞〝的〟」なんて呼ばれています。
一方,interestingは,語源こそ<interest+ing>ですが,『形容詞』として習った記憶があるはずです。
ここから少し難しい話をします。
interestingやexcitingなど一部の-ingや-ed語尾を持つ形容詞は,「分詞形容詞」と呼ばれ,「元々は分詞だったが,今は完全に形容詞になった」と考えられる語です。
「分詞(正体はあくまで動詞)」と「形容詞」を分かつ最も簡単なポイントは,veryをつけられるかどうかです。
very interesting,very excitingとは言えますが,very runningやvery sleepingなどとは言えません。
ここまでが少し難しい話です。
ここでは,interestingは『形容詞』なんだ,ということがわかっていただければ大丈夫です。
さて,そんな形容詞のinterestingが,なぜsomewhereを後ろから説明(後置修飾)するような紛らわしい形になっているか――。
簡単に説明すると,somewhereやsomething,someone,somebodyのようにsomeと何かが「くっ付いて」できている語や,every,any,noと何かが「くっ付いて」できている語を説明(修飾)するときは,形容詞等を前に置く(前置修飾する)のではなく,必ず後ろに置いて説明を加える(後置修飾する)ことになっているからです。
実は,質問の文は,
Is there somewhere [interesting in Washington, D.C.]?
のように2語以上のカタマリで後置修飾するパターンではなく,
Is there somewhere [interesting] in Washington, D.C.?
のように,interestingだけ(1語)でsomewhereを後置修飾する構造です。
somewhereがあるから,1語でも2語以上でも関係なく,形容詞は後ろにしか置けないのです。
これが,文型の説明にもなりますでしょうか。
<there is ~>「~がある/いる」という文の疑問文で,[somewhere [interesting]]が~にあたる語(主語),in Washington, D.C.は「どこに」という場所の情報です。
「ワシントンDCにはどこか面白い場所がありますか」という日本語訳になるでしょう。
ただ,もし,質問の「文型」が「第1~5文型」を指すなら,<there is/are ~>の構文(通称there構文)は5つの文型のどれにも当てはまらない特殊な文型ということになっていますので,そのようにご理解ください。
なぜ5文型のどれにも当てはまらないかという根拠を説明すると長くなる&難しくなるので割愛します。どうしても気になったらお調べください。