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どこまで学ばれているか分からないので、順々に説明していきます。
多くの動物の性(雄か雌か)は、性染色体と呼ばれる染色体の組み合わせによって決まります。ヒトやショウジョウバエの場合は、X染色体と呼ばれる性染色体を2本持つと雌になり、X染色体とY染色体と呼ばれる性染色体を1本ずつ持つと雄になります。問題文では「雌がXX、雄がXYである」と書かれています。
生殖細胞が出来るときのことを考えると、雄の場合はX染色体とY染色体が減数分裂で分かれて別々の精子に入るので、X染色体を持つ精子とY染色体を持つ精子の2種類が出来ます。一方で、雌は2本のX染色体を持つので、減数分裂でできる卵細胞はすべてX染色体を持ちます。
X染色体を持つ精子が受精するとX(精子)+X(卵)=XXで雌になり、Y染色体を持つ精子が受精するとY(精子)+X(卵)=XYで雄になります。
このことから分かりますように、雄はX染色体を1本しか持ちません。そして、Y染色体は、X染色体とは異なる遺伝子を持ちます。
つまり、雄の場合はX染色体の対立遺伝子を持たないということになります。
雌の場合はX染色体を2本ずつ持ちますので、X染色体についても対立遺伝子の組み合わせ(AA, Aa, aa)を考える必要があります。また、問題で問われているように、2本のX染色体の間で組み換えも起きます。
ですが、雄の場合はX染色体が一本しかないので、その染色体がAかaのどちらを持っているかで表現型が決まってしまいます。
上で説明しましたように、雄が持つX染色体は母親から受け継いだものですので、少し正確に書き直しますと「表現型は母親から受け継ぐ1本の"X"染色体によって決定される」となります。
確かに、イラストがあったほうが理解しやすいかも知れません。
簡単にするために2つの遺伝子に簡略化して描いてみましたので、参考にして下さい。
性染色体の組み合わせがXXだと雌に、XYだと雄になるという所まで説明したように思います。
その後ですが、雄の生殖細胞が減数分裂して精子が出来る際には、X染色体とY染色体は相同染色体として扱われて、別々の精子に分配されます。
問題文(下線部アの1行下)で「次代の雄1000匹について...調べた」と書かれていますので、Y染色体を持った精子が受精して生まれる子についてだけ考えれば良いということになります。添付した図の一番下を見て頂くと、次世代(子世代)の雄が持つX染色体は、母親から受け継いだ一本だけであることを理解していただけますでしょうか?
すると、X染色体に含まれる遺伝子について考える場合、雄では対立遺伝子の組み合わせ(AAかAaかaaか)を考える必要がなく、Aを持つかaを持つかで表現型が決まることが分かるかと思います。
同様に、母親の生殖細胞の中で起こったA-Bとa-bの間の乗換えの割合が、そのまま、A-bかa-Bを持って生まれてくる雄の割合になることも見えてくるのではないかと思います。
問(3)(4)(5)は、母親の生殖細胞の中で、A-B-C-Dとa-b-c-dの間のどこかで1度だけ乗換えが起こると、
A-B-C-d と a-b-c-D
A-B-c-d と a-b-C-D
A-b-c-d と a-B-C-D
ができ、それに乗り換えが起きないA-B-C-D と a-b-c-dを加えた全8種類の組み合わせが可能な筈。それにも関わらず、A-B-C-D、A-B-c-d、a-b-C-D、a-B-C-Dを持った雄が生まれてこないので、CとDの間(C-D)に劣勢致死の遺伝子があるのだろうと推測される、ということになります。
雌親の場合は、a-b-c-dのc-dの間に致死を防ぐ遺伝子があるので、A-B-C-D/a-b-c-dのヘテロの組み合わせで生存が可能ということなのでしょう。
説明が足りないようでしたら、またコメント下さい。
雄だから、Y染色体は、マスト
よって、Y染色体は必ずふくまれるから、表現型はメスの配偶子で決まるということですか?
はい、その通りです!
イラストで説明していただくことはできないでしょうか?