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日本史において寺社の力はあがったり下がったりを繰り返していて、どの時代かが指定されていないと「この時代である」とは絞れません。
ただ、中学社会で「寺社が力を持った」と答える問題が出やすいといえば、奈良時代(710~794年)でしょうか(その次の平安時代も含む)。
もっと絞れば、743年の「墾田永年私財法」以降です。
それまでの奈良時代は公地公民で「すべての土地は国(天皇)のもの」ということになっていて、班田収授法で「国が農民に土地を貸す」という制度になっていました。
しかし農民は土地を返却する前になると、手入れをしなくなり荒れた状態で返されるという事態が多くなります。
そこで墾田永年私財法は「自分で開墾した(農地へ作り変えた)土地は永遠に所有して良い」という制度へ変わります。
しかし、貧しい農民は土地を開墾する余裕がないので、実際に土地を開墾できる余裕があったのは貴族や寺社でした。
そこで寺社は貧しい農民などを雇って、自分が永遠に所有できる土地(私有地)を増やし、土地を独占していったのです。
たとえば(奈良時代~平安時代の)記述問題で「寺社が力を持った理由を答えよ」と問われたら、
「墾田永年私財法によって土地を開墾して私有地を広げたから」
と答えられれば正解になると思います。
所有する農地での労働は雇った農民や浮浪人を使えば良く、税は収穫高の3%です(雇った農民への報酬を差し引いてタダで獲得できる)。
つまり、農民などを雇える余裕さえあれば、「開墾すれば開墾するだけ儲かる」状態だったのです。
(記述でここまで答える必要はないですが)
ありがとうございます。
税を納めなければならないのになぜ寺社や貴族は開墾したのですか?メリットはあるのですか?