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どちらの場合でも同値な微分方程式が導出されます。
①②はおそらく解析的に解くことができません。xを消去したものが3枚目の画像で見た感じ解けません。M>>mのとき単振り子になります。
x方向の相対運動方程式は内力Tに関する方程式になります。内力がバネとかで座標で書ける場合は座標に関する微分方程式になるのですが、今回はそうでなくTを座標で表す式になります。Tに関心がない場合は考えません。
解析力学が有用なのは、注目する座標が直交座標でない場合です。運動方程式を注目する座標のものに書き換える手間が省けるからです。
受験では解析力学が役に立つことはないと思いますが、物理をさらに勉強していけば、電磁気場や重力場、量子系も解析力学の言葉できれいに記述されることがわかります。
d/dt(A)=0のときAは保存量(Aは時刻によらず一定値)で今回は全運動量のx成分です。
A=const.とd/dtを作用させて展開した式は数学的には等価ですが、A=const.の方が(人間には)物理的な意味を理解しやすいです。
例えば、初期条件がx'=θ'=0でθ=αとしましょう。微分方程式を解かないと正確なxやθの時間変化はわかりませんが、解かなくても想像力を働かせればどんな運動になるかわかります。これはA=const=0の情報量と同じです。
つまり、運動量の和がゼロだからAが右に進むときBは左に揺れているし、Bの振幅が最大で静止したときAも静止する、といった具合です。この情報を①を展開した形から想像することは難しいです。保存量は運動の部分情報を与えてくれる有用な量なのです。
運動エネルギーを重心運動エネルギー+相対運動エネルギーとわけて、それぞれをx,θで表してもいいですが、それはラグランジアンを変形しただけであるから、導かれるオイラーラグランジュ方程式は全く同じものです。
ラグランジアンをr,θでなくて重心座標Rx,Ryと相対座標rx,ryで表して、これらの4座標についてオイラーラグランジュ方程式を立てると、重心運動方程式と相対運動方程式が導かれます。ただし4座標は2つの束縛条件yA=0, rx^2+ry^2=r^2によって束縛され、実質2変数です。束縛条件を含むラグランジアンを立てる必要があります。少し計算してみたのですが、今回の束縛に対して自然な座標であるr,θの方程式に比べると複雑で、特にメリットがあるようには思えません。
ありがとうございます!よく分かりました!
d/dtが残っているのは保存則であることをわかりやすくするためなんですね。
d/dt(m₁𝕍₁+m₁𝕍₁)=𝟘で運動量保存則といったような感じなんですね。
確かに束縛条件が増えると複雑になりましたね。古典力学での二体問題とどうように見通しがよくなると思ったらより悪くなるんですね。
ありがとうございました!
丁寧な説明をありがとうございます!とてもわかりやすかったです。
新たに疑問が生じたのですが、
1.①式は、なぜd/dtが外に残っているのでしょうか?
見やすさや、残した方が便利なのでしょうか?
2.運動エネルギーの時点で重心エネルギーと、相対運
動エネルギーに分けたら、xと、r、θ一つの式に混
ざることを回避できるのでしょうか?