まず、神経伝導速度を求めるためには、刺激部位から記録部位までの距離、と、刺激してからグラフに変化が起きるまでの時間が必要です。
なので、T1とT3は使いません。
で、求めたいのは、刺激した末梢神経の伝導速度
すなわち、今回は刺激が末梢神経を通じて肘から手首まで伝わる速度である。
速度=距離÷時間 であるから、
『肘から手首まで伝わる速度=肘から手首までの距離÷腕から手首まで伝わる時間』
肘から手首までの距離は図より、D1である。
肘から手首まで伝わる時間を求める。
グラフより、肘を刺激してから記録部位に刺激が伝わるのにT4秒
手首を刺激してから記録部位に刺激が伝わるのにT2秒 かかることがわかる。
ということは、肘から手首まで刺激が伝わる時間はT4-T2秒かかることがわかる(画像参照)。
よって、末梢神経の伝達速度=肘から手首までの距離÷腕から手首まで伝わる時間
= D1 ÷ (T4-T2)
分からなければ遠慮なく質問してください。
ちなみに、このようなことを医療従事者である臨床検査技師という職業の方はやっています。