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これは数式から導かれるというより、物理現象から要求される式の変換性というものでしょう.
本文では天下り的に与えられているが、これを正当化してみる.
EやBは電荷分布、電流分布と電荷の運動を結びつける数式上のものであるから、E,Bの変換性は当然それらと整合的でなければならない.
物体の運動r(t)を考える. 空間反転するというのは座標軸を反転させるだけ.
基底ベクトル(ex,ey,ez)を(ex',ey',ez')=(-ex,-ey,-ez)にするだけ.
よってベクトルrは不変(物体の運動はそれを記述するために便宜的に用いられる座標系に依らないのは当然)だが、その成分は基底の変換によって反転する. よってrは極性ベクトルである. [本文にあるようにベクトルの3成分をまとめたものが太字表記されていて、これの変換性が議論されている. ] よってその2階時間微分である加速度も極性ベクトル.
運動方程式からそれに作用する力も極性ベクトル. [運動方程式が共変的であることを認めているともいえるが、運動方程式が力の定義でもあると考えてもいい]
B=0のときを考えればEは極性ベクトルになる必要がある. 残りのv×Bも極性ベクトル. vが極性ベクトルだから、Bは軸性ベクトル.
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極性ベクトルと軸性ベクトルは空間回転SO(3)では同じ変換で区別できないが、反転O(3)も考えると変換性に違いがあることがわかる.
微分形式では、極性ベクトルは1次微分形式、軸性ベクトルは2次微分形式で表される.(が私は詳しくはない)