c[mol/L]の1価の塩基の電離度をαとすると,水溶液の水酸化物イオン濃度[OH-]は ca [mol/L] と表される
たがって、
《脇注)
一般に、多段階
(1) 0.080mol/Lのアンモニア水中のアンモニアの電離度は,グラフから 0.015 と読み取れるので,その
[OH-] は次のようになる。
[OH-]=0.080mol/L×0.015=1.2×10-3mol/L
これと同じ [OH]を示す水酸化ナトリウム水溶液の濃度をc [mol/L] とすると,水酸化ナトリウムは強塩基なの
で、次式が成り立つ。
[OH]= c [mol/L]×1=1.2×10-3mol/L
c=1.2×10-3mol/L
(2) 0.080mol/Lのアンモニア水を2倍に希釈すると, 濃度は0.040mol/Lになる。 このときのアンモニアの電離度
をグラフから読み取ると 0.021 なので, [OH-]は次のように求められる。
[OH] = 0.040mol/LX0.021=8.4×10-4mol/L
したがって,
8.4×10 -4 mol/L
= 0.70倍
1.2×10-3mol/L
《 脇注》
=>
弱酸や弱塩基の電離度は濃度が小さくなるほど大きくなる。
【10】 2価の酸H2Aは水溶液中で次のように2段階に電離する。
H2AH++ HA-
HAH++A2-
モル濃度 [mol/L] の硫酸水溶液において,硫酸の1段階目の電離は完全に進行し、 2段階目は一部が電離し
た状態になっているとする。 2段階目の電離度を2として,この水溶液の水素イオン濃度 [H+] を表している式は
どれか。 ただし, 水の電離によって生じた水素イオンの濃度は無視できるものとする。
①0
②c
《 解答》
④
32c ④ c(1 + α2) ⑤ c(1-2)
⑥ CA2
《解説》
硫酸は2価の強酸であり,その電離は2段階に進行する。
H2SO4 → HSO4 + H+
-
HSO SO2 + H+
© [mol/L] 硫酸水溶液について,まず1段階目は完全に電離するので,その変化は濃度を用いて次のように表
される。
H2SO4 → HSO4 + H+
電離前
C
電離後
0
0
C
0 [mol/L]
C [mol/L]
2段階目の電離度がα2 なので, HSO4の電離は次のように表される。
HSO4T
電離前
D
SO
0
+ H+
0 [mol/L]
変化量
電離後
1042
(1-2)
+caz
+car
[mol/L)]
Ca2
c+caz
[mol/L]