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《漢文》老子 大道廃有仁義・小国寡民 ・天下莫柔弱於水

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すいはんき

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《漢文》老子 大道廃有仁義・小国寡民 ・天下莫柔弱於水の授業ノートです!

ノートテキスト

ページ1:

老子
老子の冒頭
「道の道とすべきは常の道にあらず。
(これが道)だとすべき道は、本当の道ではない。)
レテ
大道廃有仁義
(迎)
レテ
2
道廃有仁義知恵
大道廃れて仁義有り、知恵出でて大偽有り。
自然の道に従って生きることが廃れると、互いの思いやりが現れ、
知恵が出てくると人間の知恵が出た結果、いつわりが現れた。
親不和有孝慈
六親和せずして孝慈有"
親族間の関係が不和になった結果、行孝や慈愛が現れ、
こん
シチリ
国家昏乱有忠臣
(第十八章 )
国家昏乱して忠臣有り
いやり
正しい行い
国家は乱れて忠臣が出てきた。 大道
大道
無為自然
国昏乱
宇宙則、天理
自然の道理
1大道 自然の道に従って生きる
こと。
2仁義 「仁」は、互いの思いやり、
愛情。 「義」 は、 人としての道。
「大道」が廃れると、なぜ「仁義」
が現れるのか。
3大 人間の知恵によって生ず
るいつわり。
「知恵」が出てくると、なぜ「大
ぬ」が行われるようになるのか。
4六親 親族間の関係のこと。

ページ2:

〇
- ちょうこくかみん
●小
国
〇小国民。
民
小国で人民が少ない。
知恵、欲望
ルモじょ
伯之器而不用。
(23)
竹伯の器有るも、用ゐらざらしむ。
いろ
具があっても、使わせない。
死を重大なこととして考える
生を大切にする
今住んでいる所で暮らす
タンディングテ
使民重死、而
民をして死を重んじて、遠く徒らざらしむ。
人民に死を重んじさせて、遠くに移住させない。
無所乗之、
舟輿有りと雖も、えに乗る所無く、
舟や車があるといっても、これに乗る者はおらず、
雖有甲兵無所陳
甲兵有りと雖も
えを味める所
よろいや武器があるといっても、これを並べることは無い。
6
5什伯之器 いろいろな器具。
「什」は「十」、「伯」は「百」に同じ。
固有什伯之器、而不用。」とい
うのは、なぜか。
「重死」とは、どのような意味か。
移住する。
7輿こし。 車。
8甲兵 よろいや武器。

ページ3:

+
ワシチ
ビテ
民復結
(株)
反文字
ぶ
民をして復た縄を結びてえを用み、
人民にまた縄に結び目を作ってこれを使い、
楽其俗
|現実=反文明
11
大道
其の食を甘しとし、其の服を美とし、共の居に安んじ、共の俗を楽しましむ。
その食べ物をおいしいと思わせ、その服を美しいとし、その家が安心すると思わ
せ、その風俗を楽しいと思わせる。
〇隣国相
(2)
隣国相望み、鶏犬の声聞こゆるも、
隣国を望めるくらい近く、鶏や犬の声が聞こえ合うが、
ルア
民至死
往来。(第八十章)
人民が年を取って死ぬ時まで、互いに行き来しない。
9結に結び目を作ること。
文字のなかった時代には、 を
結んで記憶したり、約束の印と
したりした。
「隣国」と「不相往来」というのは、
なぜか。

ページ4:

天下莫柔弱水
子むよく
天下
柔弱於
を制す
柔術 柔道
天下水より柔弱なるは莫し
世の中には水より
あるものはない。
指示代名詞=目的語
↓
堅強、三
例:川の水が岩を削る
而れども堅強を攻むろは、身に能く先んずる莫し。
しかし堅強
するのは、これより優れ つものは
もの
テ フル
無以之也。
水の性質が変わらない
"
共のえを易ふる
ハミ
その木の柔弱な性質を変化させるものはないからである。
9
故柔之勝剛、弱之勝強、
故に柔の剛に勝ち、弱の強に勝つは、
(何も)
それゆえ柔らかいものが堅いものに勝ち、弱いものが強いものに勝つことを、
天下莫知能行
天下知らざる莫きも、能く行うこと莫し。
世の中で知らない者はいないのに、実行できる者はいない。
せる。
10易之 水の柔弱な性質を変化さ
「能行」というのは、なぜか。

ページ5:

J
クル
「道」を体得している人
是を以って聖人云ふ、
こういうわけで聖人は言う、
しょく!
愛国之是社
国の垢を受くろ、是れを社稷主と謂ふ。
国の汚辱を受ける、これを国家の主と言う。
愛国之不是罰天下乱
国の不祥を受くる、是れを天下の王と謂ふ」と。
国の不吉を受ける、これを天下の王と言う」と。
スルガ
(第七十八章 )
正言は反するが若し.
真理にかなった正しい言葉は一見すると真理に反しているように見える。
天下莫柔弱於木と
聖人が言ったこと
(聞こえるものである)
1垢汚辱。
1社授 国家。 「社」は、土地の神。
「理」は、穀物の神。
13不祥 不吉。
16正言 真理にかなった正しい
15若反 一見すると真理に反して
いるように見える。
老子の主張で、世間の常識に反するところはどこか、まとめてみよう。
老子の、世の中に対する批判について考えてみよう。

ページ6:

令和二年度「古典B」 漢文
「老子」
解答例②
③ 66.6「遠徙」するのは、なぜよくないか。
さまざまな危険なことにあうことがあるから。
66.7 「無所乗之」とは、どういう意味か。
舟や車に乗らない。
686.8 「甘其食」以下の「其」は何をさすか。
自分が今、住んでいる土地。
6868 なぜ「甘しとし、美とし、 安んじ、楽しむ」のか。
うまさ、美しさ、安らかさ、楽しさを求めないから。
⑦6・2「鶏犬之声相聞」 は何を表現しているか。
「小国」の規模の小ささ。
《天下莫柔弱於水》
⑧6・2「隣国」と2 「不相往来」というのは、なぜか。
隣国の食事・衣服・住居・風俗習慣がよくみえて欲望が生じるようになってはいけ
ないから。また、隣国と交わることによって生じるさまざまなわずらいを防ぐため。
66.2 「相望」 「相聞」 「相往来」の三つの「相」は、それぞれどのような意味か。
「相望」は、向こうにあるものが見える。この「相」は「望」の対象の存在を示す。
「相聞」は、向こうの音が聞こえる。この「相」は「聞」の対象の存在を示す。
「望」「聞」はこちらの立場から向こうのことを述べている。
「相往来」は、こちらから向こうへ、そして向こうからこちらへと、相互に往来する
意である。
①6・5「攻堅強者、莫之能先」の具体的な例として、どのようなことがあるか。
たとえば、雨だれが石をうがつことや、川の流れが巌をうがったり押し流していく
こと。また難攻不落の城も水攻めで陥落してしまうような例があげられる。
②6.5「莫之能先」の「之」は何をさすか。また「莫能先之」という語順にならないの
はなぜか。
「之」は、水をさす。否定形の場合、動詞の目的語が指示代名詞であるときは、
このような語順になることが多いからである。

ページ7:

令和二年度 「古典B」 文
「老子」
解答例③
⑤
66・6 「以其無以易之也」 の、 「笑」、 「之」 はそれぞれ何をさすか。
「笑」は水。 「之」は水の性質。
④67 「行」というのは、なぜか。
そのことを信じて、 それに徹することができず、辛抱できないで途中でやめてしま
うため。
668 「聖人」とは、どのような人か。
道家の聖人で、 「道」を体得している人。
⑤ 19 「正官」とはここではどの言葉をさすか。
「柔之剛、弱之勝強」および、 聖人の言葉。

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