基礎問
166 第6章 順列組合せ
103 組分け (II)
9冊の異なる本を次のように分ける方法は,それぞれ何通りあ
るか、
(1)
4冊 3冊 2冊の3組に分ける.
(2) 3冊ずつ3人の子供に分ける.
(3) 3冊ずつ3組に分ける.
(4)
5冊 2冊 2冊の3組に分ける.
(5)
2冊 2冊 2冊 3冊の4組に分ける.
(1)~(4)まで,いずれも9冊の本を3つに分けるという意味では同じ
精講
考え方になります。 本に番号を ①から④までつけておき,(2)と(3)で
は,どのような違いがあるのか調べてみましょう.
(2)の3人の子供をA君, B君, C君とすると,
A君に与える本の選び方は C3 通り
B君に与える本の選び方は C3 通り(*)
C君に与える本の選び方は 3C3 通り
ここで2つの例を考えてみましょう
(ア) A君は ①~③, B君は ④~⑥, C君は ⑦~⑨
(イ) A君は ④~⑥, B君は ⑦~⑨, C君は①~③
この(ア)(イ)は(2)では異なるものとして数えなければなりません.そして,
(*)においては,この2つは異なるものとして数え上げてあります.
しかし,(3)においては,組に区別がないので, (ア)と(イ)は同じものとして数え
なければなりません. したがって, (*) の中のいくつかはまとめて1つと数え
ることになります。 それは, (ア), (イ)のように(2)では違うもので(3)では同じもの
と考えなければならないものの数で3!個あります。 要するに, (*) の中の
3!=6個をまとめて1つと数えれば(3)ということになるのです.
ただし、この3!の「3」は「3冊」の「3」ではなく、 「3組」 の 「3」を指
しています。