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抗体である免疫グロプリンは2本のH鎖と, H鎖より小さな2
部と呼ばれ、可変部の立体構造の多様性が,多種多様な抗原のなかから特定の抗原の認識
を可能にしている。 このような多様性がうまれるしくみは次のように説明される。
には同じような立体構造をしているが、 ある特定の領域の① ]配
次の文章を読んで, 各問いに答えよ。
6
列は抗体ごとに変化に富んでおり立体構造が異なる。この領域はaコ名。
6木分化なB細胞では、 H鎖とL錯の可変部に相当する遺伝子の配列がH鎖では, V.
D.」という3つの領域, L鎖ではVとJという2つの領域に分断されており, それてれの
頑域は多数の遺伝子断片から構成されている。B細胞が成熟するにつれて, それてれしリノ例
城から1つずっ遺伝子断片が選ばれ、。遺伝子の再編成が起こる。この遺伝子再編はB
細胞ごとに異なるので, B細胞ごとに可変部の①L
ことになる。
c
1配列の異なる抗体が生成される
このような遺伝子再編成は, T細胞の細胞表面にある受容体の生成過程でも起き,この
過程を経て』T細胞は成熟·分化する。成熟·分化したT細胞は, マクロファージや
(2 に取り込まれ分解された抗原の情報を受け取り、 活性化され増殖する。そのT
細胞は3 と呼ばれる生理活性物質を分泌し, B細胞を活性化する。活性化された
B細胞は分裂して増殖したのち, e抗体産生細胞に分化して大量に抗体を産生する。f産
生された抗体は抗原と反応して抗原抗体複合体をつくり, 抗原抗体複合体はマクロファー
ジのの コによって排除される。このような。抗体による免疫作用を⑤L
(1) 空欄0~6にあてはまる適切な語句を記せ。
(2) 下線部aに関して, 抗体の可変部
コと呼ぶ。
ア
エ
オ
の位置を点線で囲んだ図として,
最も適切なものはア~オのうちど
れか。記号で答えよ。
(3) 下線部b. d. eに関して, 未分化なB細胞が存在する器官, T細胞が成熱·分化する
器官,抗体産生細胞が存在する器官は, それぞれ次のうちどれか。
UAE
イ 胸腺
ウ ひ臓
ア 骨髄
(4) 下線部cの遺伝子の再編成に関して, H鎖のV, D, J領域に遺伝子断片がそれぞれ50.
25. 6種類ずつあり L鎖のV, J領域に遺伝子断片がそれぞれ70, 5種類ずつあると仮
定した場合,何種類の抗体が生成可能と考えられるか, 計算結果を答えよ。
(5) 下線部fのような抗原抗体反応は,ヒトのABO式血液型の判定にも使われる。血液型
がわからないヒトの血液に凝集素α(抗A血清)を混ぜたとき, 凝集が観察された。ま
た。 凝集素B(抗B血清)と混ぜたときも凝集が観察された。 このヒトの血液型はA型,
B型,AB型,O型のどれか。 血液型を答えよ。
(6) 下線部gに関して, 抗体の免疫作用では細胞に感染した病原体を除去できない。その
理由を20字以内で説明せよ。
(群馬大図)