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第1編 生物の進化
二分
か
11. 検定交雑 5分 相同染色体間ではある頻度で乗換えが起こり,その結果として連鎖している遺伝
子間では一定の割合で組換えが起こる。 組換えの頻度 (組換え価) は検定交雑実験から導くことができる。
ある植物の花の色は一つの遺伝子により決定され、赤色は白色に対して顕性であることが知られている。
また、花粉の形も一つの遺伝子により決定され、 丸形はシワ形に対して顕性であることが知られている。
これらの遺伝子間での組換え価を算出するために, 親世代である両親(P)の交配と,そこから得られた
F1 (雑種第一代) に検定交雑を行う実験が行われる。
問1 下線部の一連の実験に関する以下の記述(a)~(e)のうち, 実験方法またはその結果について内容的
に正しいものの組合せとして最も適切なものを、下の①~⑩から一つ選べ。
(a) 親世代として用いられる両親の表現型は赤色花 丸形花粉と白色花・シワ形花粉で,いずれの遺
伝子型もホモである。
(b) 両親として赤色花 丸形花粉と白色花 丸形花粉の個体と交配したところ, F1 として白色花シ
ワ形花粉の個体が出現した。
(c) 両親として赤色花 シワ形花粉と白色花丸形花粉の個体と交配したところ, F1 はすべて赤色花・
丸形花粉の個体であった。
(d) F1 の個体と, 赤色花 シワ形花粉の個体とを検定交雑する。
(e) 適切な検定交雑実験ののち得られたのが赤色花 丸形花粉と白色花・シワ形花粉の個体のみであ
った場合, 花の色と花粉の形を決定する遺伝子は連鎖していないと判断できる。
① a.b ②a.c
③ ad
(4 a e ⑤ b.c
6 b.d ⑦be ⑧ c・d ⑨ce de
.
問2 適切な検定交雑実験を行った結果,赤色花・丸形花粉,赤色花 シワ形花粉, 白色花 丸形花粉,
○白色花 シワ形花粉の個体がそれぞれ43個 14個 13個 45個得られたとする。 このとき,花の
色と花粉の形を決定する遺伝子の組換え価 (%) として最も適切なものを、次の①~ ⑨から一つ選べ。
① 0.235 ② 0.307 ③ 0.765
⑤ 3.07
2.35
⑥ 7.65 ⑦ 23.5 ⑧ 30.7 ⑨ 76.5
めしべ側の遺伝子型
〔22 東京理科大 改〕
おしべ側の遺伝子型
S1S3
S2S3
S1 S2
×
S1S3
S₁S4
× ×
×
ア
準 12. 自家不和合性 5分 多くの被子植物では有性生殖を行う
にあたって自家受精が起こらない現象が知られており,その一
つが自家不和合性である。 自家不和合性の原因となる遺伝子は
S遺伝子座に存在する。 この遺伝子座には多くの対立遺伝子
(S1, 2, 3, ..., S)があり、 それらの組合せによっては異な
ある個体の間でも受精が成立しない。 アブラナ科のある植物の自
家不和合性の現象を調べるため, 遺伝子型 S1S3 と遺伝子型
S2S3 をもつおしべ由来の花粉を、さまざまな遺伝子型をもつ
めしべと交配させたときに受精したかどうかを調べたところ,
右の表の結果が得られた。 表中のアウに予想され
る受精の結果の組合せとして最も適当なものを,次の①~⑧のうちから一つ選べ。 興
47
アイ ウ
RO
×
○
×
×
S2S3
イ
S2S4
S3S4
ウ×
X X X O
× ×
○ : 受精した,× : 受精しなかった
ア
イ
ウ
ア
ウ
×
③○ ×
⑤ ×
×
×
×
×
×
[16 センター追試〕