ふくこうかん
IB 交感神経と副交感神経 | 自律神経系は,交感神経 (図 16 ) と副交感
内臓および平滑筋や心筋, 血管,分泌腺などにつ
温や血液循環,消化などのはたらきを調節している。
こうかんしんけい
表2 自律神経の作用は副交感神経が分布していないことを示す。
しい
神経(同図1)からなる。 交感神経は,活発な状態や興奮した状態のときに
はたらく。一方,副交感神経は,休息時などのリラックスしている状態の
ときにはたらく。多くの場合、内臓などの器官は交感神経と副交感神経の
双方の支配を受けており、両者のはたらきは拮抗的である(表2)。
きっこう
一般的に, 走る,
泳ぐなどの活動状
態や, おどろくな
どの緊張状態では
交感神経のはたら
きが強まり, 心臓
の拍動などを促進
して,エネルギー
を消費する。
コラム
交感神経
拡促上拡収抑抑
げ
大
進
る張
対ひ
象 副交感神経
象み
ひとみ
心臓拍動
圧
張 気管支
縮抑下収
抑
下
縮 立毛筋
制 胃腸ぜん動 促
制 排 尿 促
制
げ る
縮
進
進
り、
体
一般的に,休息し
てリラックスした
状態では, 主とし
て副交感神経がは
たらき, 消化管な
どのはたらきを促
進して、エネル
ギーを貯蔵する。
いとき血管収級→血圧上昇周りに漏れる熱を少なくする
交感神経
自律神経系のバランス
おり
的な
ので
自律神経系は,私たちの生活リズムに大きく関係している。例えば, 日中活動
している間はおもに交感神経のはたらきが強まり、夜眠っている間はおもに副交
感神経のはたらきが強まる。ところが,不規則な生活習慣やストレスなどによっ
て,交感神経と副交感神経のはたらきのバランスが崩れてしまうと、夜にな
も眠れなくなったり, 日中でも眠気が取れなくなったりする。
睡眠以外にも、自律神経系はからだのさまざまなはたらき
のバランスが崩れると, からだは不調をきたしてしまう。私
を送るためには,自律神経系がバランスよくはたことが